本日の懐かしのホラー映画は、「霊幻道士2 キョンシーの息子たち!」(1986)。
前作「霊幻道士」が世界的に大ヒットし、翌年製作されたシリーズ第2弾になります。



カク教授と2人の助手は、考古学調査員のフリをした墓泥棒一味でした。
金になりそうなものは、兎に角持ち帰る。そんな彼らですが、2つの棺を発見します。
左側の棺は空でしたが、右側には女性と子供のキョンシーがお札を貼られ安置されていました。男性のキョンシーは、棺から出ている状態で発見。
この3体を持ち帰り、金儲けをしようと企みます。
移送中、子供のキョンシーは、ふとした拍子にお札が外れてしまい、彼らから離れてしまいます。
助手のケイは、研究室(アジト)で独りキョンシーに悪戯をしている最中に、お札を剝がしてしまいます。覚醒したキョンシーに襲われたケイは、研究室で ひと騒動を起こした末、男性のキョンシーに右腕を噛まれてしまうのでした。

一方、子供のキョンシーは、とある一家の物置小屋に紛れ込みます。
そこの家の少女に見つかったベビーキョンシーは、彼女や兄、彼らの友人達と親しくなるのでした。


キョンシーに噛まれた腕の傷が気になるケイは、漢方医を営むラム(ラム・チェンイン)の所へ相談に行きます。
ラムは、表向き漢方医をやっていますが、元々道士の家系の為、道士を裏家業としていました。
子供に噛まれたと嘘を言うケイですが、どう見ても普通じゃない。
キョンシーに噛まれた可能性があると睨んだラムは、娘や駆け出し新聞記者のヤンと共にケイの後をつける事にします。こうして、ラム道士チームと墓泥棒一味、キョンシーを交えた大騒動が幕をあけるのでした。

シリーズ2作目は、舞台を現代に置き換えている為、物語としては前作との連続性はありません。その為、前作から続投している3人の俳優の役どころも変更されています。
メインとなる道士役のラム・チェンインは、前作より少し若い印象の漢方医役を演じています。また、前作でコミカルな保安隊長役が面白かったビリー・ロウは、本作では墓泥棒の1人ケイ役を担当。
こちらでもコミカルな演技を披露してくれています。
前作でヒロインを演じたムーン・リーは、ラム道士の娘役になり、出番は少ないものの、作品に華を添えています。
そして、一番の注目すべきキャストは、シリーズ初登場となるユン・ピョウ。彼は、新聞記者ヤン役を演じています。
いつもの様な派手なアクションは影を潜めていますが、ラム道士の助手的ポジションで活躍していました。


本作は、引き続きサモ・ハン・キンポーが製作に携わっている為、アクションシーンが大きな見所の1つとなってます。
カンフーアクションで一番頑張っていたのは、意外にもビリー・ロウだったりするのが笑えます。( ´艸`)
キョンシーが車のボンネット上を撥ねるワイヤーアクションは、必見です。

前作にない、もう1つのポイントは、ベビーキョンシーの存在でしょうか。
ストーリー紹介ではサラっと書いていますが、本編では、ベビーキョンシーと少女一家の交流シーンが大きな比重を占めており、前作より家族皆で楽しめるエンターティメントを目指してるのが感じられました。
(その為、前作の様にキョンシーによる死亡者は一人として出ていないのがポイントです。)

前作を観ていなくても気軽に楽しめる作品に仕上がっていました。
個人的には、1作目の世界観が好きなので、是非対比する意味で両方観ていただきたいです。

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