本日の懐かしのホラー映画は、「夕暮れにベルが鳴る」(1979)。
「暗闇にベルが鳴る」と混同しそうな邦題のスリラー映画です。



主人公のジルがベビーシッターをする家庭に訪問する所から物語は幕をあけます。
子供達は2階で就寝しており、ジルは1階で自分の事をやっていました。
すると、電話が鳴り、出ると不審な男の声が聞こえてきます。子供の様子を伺う内容で、意味が判りません。
1度だけならまだしも、15分おきに同じ内容の電話が繰り返しかかってくる事に不安を感じたジルは、警察に相談をします。
電話口の男は、子供の事を聞きながら、「お前の血を浴びたい」とジルに向かって言い放ちます。
その後、電話を逆探知した警察からの連絡で、恐ろしい事実が判明します。何と、ジルの居る家が発信元だったのです。犯人は2階に居り、子供達を殺害、その血を浴びていたのでした。


それから7年後。子供達を殺害した犯人カート・ダンカンは精神科の施設から脱走します。
長年ダンカンの逮捕に執念を燃やしていた刑事のジョンは、ダンカン失踪の報を聞き、動き出します。ダンカンは酒場で知り合ったトレーシーと言う年配の女性に付きまとっている所を刑事のジョンに追われたりする日々を送っていました。


一方、7年の歳月を経て、ジルも結婚し2人の子供をもうけました。今度は、自分がベビーシッターにお願いをして外出する立場になります。
夫と外でディナーを楽しんでいると、店に電話がかかって来て、ジルは呼び出されます。その声の主は、カート・ダンカン。
一瞬の内に、ジルは悪夢の夜を思い出し、パニックに陥ります。自分の子供達に危険が迫っている。!
ジル一家にダンカンの影が忍び寄って行くのでした。

アメリカの都市伝説をモチーフにした本作を初めて知ったのは、社会人になってからです。
インターネットを通じて知り合った友人が「夕暮れにベルが鳴るが観たい。」と話をしていたので、勤務地のビデオ屋さんをあたってレンタルしたのが本作との縁でした。今ほどの知識はなかったので、まだまだ自分の知らないホラーはあるのだな、と思ったものです。


主人公ジルを演じたのは、キャロル・ケイン。
「MAFU(マフ)~悪魔の檻~」(1977)でも怪演が印象的だった女優さんです。
(「MAFU(マフ)~悪魔の檻~」は、ホラービデオカタログ掲載タイトルの為、いずれ紹介する予定です。)
刑事ジョンを演じたのは、チャールズ・ダーニング。
1993年にTV映画として製作される続編「新・夕暮れにベルが鳴る」にも2人は同じ役で続投しています。

サントラは、kritzerlandと言うレーベルよりリリースされ、当時は驚きました。kritzerlandは、どちらかと言うと、クラッシック映画が中心の印象があったので、ホラー系サントラを扱うとは思ってもいなかったのです。勿論、直ぐ購入しました。

VHS時代以降、長らく作品に触れる事はありませんでしたが、2020年に輸入盤Blu-rayを集める様になり、本作も懐かしさから購入致しました。
今は、中古市場でVHSも入手し、不自由なく鑑賞できる環境が整いました。


犯人が主人公と同じ家の中に居ると言う設定は、「暗闇にベルが鳴る」と同じですが、本作は取っ掛かりに過ぎず、その後の物語が展開される点が大きく異なっています。

本作は、2006年に「ストレンジャー・コール」と言う邦題でリメイクされています。
この時期は、懐かしホラーのリメイクが相次いでいた為、嫌気が差し、「ストレンジャー・コール」は観ておりません。(一応、DVDは所有していると思いますが。)

本ブログは、古い作品をメインに扱っていますので、リメイクの方は扱わず、続編「新・夕暮れにベルが鳴る」の方を改めて紹介させていただきます。