本日の懐かしのホラー映画は、「魔界からの招待状」(1972)。
イギリスで製作された5つのエピソードから構成されるオムニバス作品です。
古い地下墓地を探索していた5人の男女。彼らは、修道僧の居る間に到着します。
何故、ここへ集ったのか?5人の壮絶なる過去が紐解かれて行きます。
(下記、エピソードタイトルは、wikipediaより引用しました。)
第1話「And All Through The House」
1人目は、主婦のジョアン。クリスマスイブの日、保険金目当てに夫を殺害します。これで大金が手に入る。ジョアンは喜びの絶頂に浸っていました。
皮肉にも、その日凶悪犯が逃亡し、街を徘徊しているとのニュースが流れて来ます。
サンタの衣装に身を包んだ小汚い男がジョアンの家にやって来て、惨劇が起きます。
第2話「Reflection of Death」
2人目は、家庭持ちの男・カール。彼は妻と子供を置き去りに、愛人と車で逃避行を図ろうとします。
長距離運転で疲れていたのか、カールは大きな交通事故を起こしてしまいます。負傷しながらも、妻の元を訪れると、姿を見た瞬間に逃げられてしまいます。
続いて、カールは愛人の家を訪ねます。彼女は事故により失明していました。そして、事故から2年の歳月が経過していた事を知らされます。さらに、自分の現在の姿を見て、驚愕の事実を知る事になります。
第3話「Poetic Justice」
3人目は、裕福な家庭の青年。
彼は、家の近くに貧しい老人が住んでいるのを快く思っていませんでした。
老人に嫌がらせをした所、彼は自殺を図ってしまいます。
これで厄介事が片付いたかに見えたのですが、真の恐怖はこれからでした。
亡くなった老人から、彼は恐るべき報復を受ける事になるのです。
第4話「Wish You Were Here」
4人目の男は、悪徳商人ラルフ。
妻が旅先で購入した置物は、3つの願いを叶える事が出来ると言う代物でした。
喜ぶ妻に呆れるラルフでしたが、髑髏の面を被った謎のバイカーに追われ、交通事故死してしまいます。
夫を蘇らせたい一心の妻は、置物に夫の蘇生を願います。ラルフは蘇りはしたのですが・・。
第5話「Blind Alleys」
5人目の男は、元軍人のロジャース。
彼は、老人ホームの所長になります。目が見えない者が居るのを良い事に、彼らを虐待し続けていました。マトモな食事を与えず、中には病死する者が出る程、劣悪な環境で生活する老人達。当のロジャースだけは優雅な食事を採っている事を理不尽に感じた老人達は、恐るべき報復に出ます。
修道僧に導かれ、各人が自分の身に起こった出来事を思い出し、現在自分がどうなっているのかを悟る事になります。
1980年代は、サンタクロースの姿をした殺人鬼が殺戮を繰り返す作品が多数製作されましたが、本作の1話は、その先を行っていたのに驚きました。
VHSパッケージに映っている髑髏の面を被った謎のライダーは、4話に登場します。
ラルフに恨みを持つ者が放った刺客なのか、死神の化身なのかはハッキリしません。
登場シーンは一瞬だったので、もう少し活躍が見たかったですね。( ´艸`)
一番見応えがあったのは最後の老人ホームのエピソードでしょうか。
「時計じかけのオレンジ」で車椅子生活を余儀なくされた作家役を怪演したパトリック・マギーがリーダーとなり、老人達と報復に出るシークエンスは必見です。また、イギリス作品と言う事で、ピーター・カッシングがさりげなく出演しているのも見逃せないポイントかと思います。
海外ではBlu-rayが発売されていますが、日本ではVHS止まりで、知る人ぞ知る作品。
オムニバスホラーの1本として、是非円盤化していただきたい1作です。