本日の懐かしの映画は、「激突!」(1971)。



若き日のスピルバーグ監督によるTV映画です。

(日本では、1973年に劇場公開された様です。) 


集金の為に道中を急ぐ主人公デビッド。

前方に走るタンクローリーを追い越した所、逆に追い越されてしまいます。

その後、何故かタンクローリーは、ノロノロ運転をし始めた為、焦れったくなったデビッドは煽って再度追い越しをします。

タンクローリーの挑発に見事に乗ってしまったデビッド。

相手にも火が点いたのか、恐怖の追跡劇が幕をあけます。

デビッドは、タンクローリーの追跡から逃れる事が出来るのか。?


本作を初めて観たのは2004年の春。

とある週末に関西の友人宅へお邪魔した際、テレビ録画したものを観せて貰ったのが本作との出会いでした。(作品の存在は知っていましたが、観た事はありませんでした。) 


当時、職場のストレスがピークに達していた時期で、「退職」と言う言葉が頭の中を過っていました。

少しでも気分転換が図れたら・・と言う思いで友人宅へ押しかける様に訪問したのです。

そんな心境で本作を観始めた訳ですが、予想以上に面白く、「激突!」から再起する活力を貰いました。

(お陰様で、現在も同じ職場で何とかやれています。)


最大の注目ポイントは、主人公デビッド。

とにかく、前向きな性格なのです。

「ここら辺に食事する所は他にないから、ここで休憩しているハズだ。」「もう、追っては来ないだろう。」

何を根拠に思うのか判りませんが、兎に角、自分の都合の良い様に物事を解釈し、事実と思い込みます。


ダイナーで食事中、無関係の人をタンクローリーのドライバーと思い込み、彼のサンドイッチを払い飛ばして喧嘩を売るシーンは噴飯ものでした。🤣

(全く無関係のダイナー利用者だったのに・・。)


出会う人からも「オカシイのはアンタだ。」と言われ、「よく言った!」とテレビに向かって言いたくなる程でした。

主人公のオッチャンの挙動を観ているだけで楽しいので、つい何度も観たくなる作品です。


見方によってはコメディにも取れてしまうのですが、その要素を排除すると、見事なスリラー映画に仕上がっています。

主人公デビッドを執拗に追ってくるタンクローリーのドライバーは、最後まで正体が明かされる事はありませんので、不気味な余韻を残して幕を閉じます。


元はTV映画なので、サントラ化は難しいと思われましたが、2015年にINTRADAから「ザ・カー」と同時にリリースされました。

この映画を観せてくれた友人には、11年前の御礼を兼ねて「激突!」のサントラを プレゼントしました。🎁


映像ソフトの方も、DVD・Blu-rayと順調にリリースされているので、コレクションされている方も多いかと思います。

自分に再起する活力をくれた作品なので、感謝の気持ちを持ってリリースされる度に購入している気がします。


皆さんも無理な追い越しや煽り運転は控えましょう。相手に地の果てまで追いかけられてしまうかも知れませんからね。🤠