本日の懐かしのホラー映画は、「悪魔のいけにえ」(1974)。



 ホラーファンにとっては、"必須科目"の様な作品なので、敢えて作品のあらすじは述べません。

かわりに、作品の思い出話を中心に語りたいと思います。 


本作を初めて観たのは、1991年の春。 

中学を卒業した日、高校合格祝いに身内から貰ったお祝い金を持って、電車で隣の市にビデオソフトを買いに出かけました。 

タイミングよく、その日はCICのビデオライブラリーシリーズから、「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2」の廉価版ビデオが発売する日でした。 

その為、BTTF2と追加で1本ビデオを購入しようと、1万円を持って旅立ったのです。

 (我が家には、お小遣い制度が無かった為、当時の自分にとって1万円は「大金」でした。)


 13金シリーズをはじめ、「ハウリング」、「キャットピープル」と、1980年代ホラーの廉価版ビデオがずらりと並んでいました。

(廉価版で出るホラービデオは、CICやFOX・コロンビア等の大手からリリースされる割と名の通ったタイトルのみでした。) 

廉価版ビデオは、1本3800円の為、1万円では、2本しか買えません。大いに悩みました。 

どうせ買うなら、地元のレンタルビデオ屋に置いていないのが良い。 

何件もまわり、目に留まったのが「悪魔のいけにえ」でした。 


当時は2作目までしかビデオリリースされておらず、1作目は地元のビデオ屋さんには置いて無かったのです。 

これは怖そうだ、と言う事で思い切って買いました。

初めてお迎えしたセルビデオです。


 お迎えした晩に観たのですが、初見は「え?こんなもの?」と言う印象が正直な感想でした。 

しかし、繰り返し観て行く内に、本作の放つ異様な世界観に魅了され、戦慄も覚える様になりました。

家の中でレザーフェイスにハンマーで頭を叩かれ、痙攣するシーンのリアルさ。 

人骨や動物の骨が至る所にあり、人面の皮で作ったランプシェードも執拗に映し出され、実際現場に居たら発狂する事必至な「死の館」の再現度の高さに唸らされました。(狂気の家具類の再現は、一番エド・ゲイン事件を再現している様に感じました。) 


 VHSで初めて観た時は死んでいる様にしか見えなかった「じいさま」もちゃんと動いていますし。

(仕草が妙に可愛らしかったです。) 


トビー・フーパー監督の細かな拘りが随所に散りばめられているので、観る度に新しい発見があります。 

 作品に登場する全ての俳優さんが素晴らしいのですが、一番は何と言ってもマリリン・バーンズですね。 


アカデミー主演女優賞だけじゃなく、最強のスクリーム・クィーンの称号をあげて欲しい位です。🎉

 恐怖で見開いた目も、狂気に満ちていて素晴らしかったです。 


 2022年にNetflix映画で、本作の続きを描いていましたが、発狂したヒロインが再起するとは到底思えなかったので、完全に「別作品」として鑑賞しました。 


 <シリーズについて> 

4作目位まではシリーズとして良いと思うのですが、以降は別物として観る様にしています。

 リメイク版は別ベクトルながら、よく出来ていると思いました。


 (2作目)悪魔のいけにえ2(1986) 

(3作目)悪魔のいけにえ3 レザーフェイス逆襲(1990) 

(4作目)悪魔のいけにえ レジェンド・オブ・レザーフェイス(1994) 

(5作目)飛び出す 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲(2013) 

(6作目)レザーフェイス-悪魔のいけにえ(2018)

 (7作目)悪魔のいけにえ -レザーフェイス・リターンズ(2022) 


 (リメイク版) 

1作目は地元の映画館でも上映しましたが、ビギニングの方は短館扱いだった為、新宿の劇場まで観に行った記憶があります。

 (1作目)テキサス・チェーンソー(2003)

 (2作目)テキサス・チェーンソー ビギニング(2006) 


 ※総合的に見ても、1作目を超える演出の作品は残念ながらなく、如何に1作目が素晴らしく 狂気に満ちていたかが判ります。

1作目は、ベスト10に入るホラー映画です。





(追記)

2025年、念願のサントラが発売。!

LP・CD・カセット、全てのメディアで揃えました。

実に、めでたい。🎉