本日の懐かしのホラーは、「ピクニック at ハンギングロック」(1975)。



ビデオデータさん刊行ビデオソフト完全カタログ(1992年度版)のホラー映画部門(全796本)から30本目の紹介となる作品は、先月 劇場鑑賞したピクニックを選びました。



オーストラリアにある女学校で、バレンタイの日に生徒たちが”ハンギングロック”と呼ばれる岩山へピニクックへ出掛けます。

ピクニックの風景は、まるでハ●ス食品さんの「カレーマルシェ」のイチ風景を観ている様な、優雅なひと時です。😌

ふと、引率の先生達が懐中時計を見ると、12時で時間が止まっている事に気づきます。磁気のせいかのか? 時間は判らなくなってしまいますが、再びカレーマルシェタイムが再開されます。


すると、とある女学生が岩場の測定に出掛けたいと言い出し、ピクニックの集団から離れて行きます。

そして、測定に出掛けた4人の内3人と引率の先生1人が忽然と姿を消してしまいます。(女学生の内、1人は付いて行けなくなり、途中で逃げたので難を逃れました。)

神隠しにあったのか?それとも、何者かに拉致されたのか?


本作は、1900年に起きた実話と言う説、原作者が見た夢を基にした創作と言う説があります。

そこまで深堀はしていないので、どちらが正しいのかは判りませんが、まるで「ツイン・ピークス」のブラック・ロッジへ行ってしまったかの様に、3人の少女が消えてしまうミステリーとして興味深かったです。

引率の先生に関しては、映画の冒頭から不審な手紙が届いた噂があったり、意味深な仕草が見て取れたので、少女たちとは別の形で失踪した可能性があると思っています。🤔


本作を観て、一番印象に残ったのは、失踪した中心人物となるミランダが遺した台詞「物事は皆、定められた時と場所で始まり そして終わる」です。

未来は決まってはいないけど、ある程度「運命」みたいなものは定められているのかも知れないと、この台詞から改めて思いました。


今回公開されたのは、ディレクターズカット版(107分)で、VHSやLDに収録されたオリジナル版(116分)とは異なります。

見比べた所、失踪し、途中で命からがら帰還した少女アーマのパートが大幅に削除されていました。

是空さんから発売されたBlu-rayには、ディレクターズカット版に加え、映像特典としてオリジナル版も収録。さらに、削除されたシーンの解説もありますので、ジックリ映画の世界に浸る事が出来ます。


ご興味のある方は、中古市場で入手可能なので、チェックしてみて下さい。

その後、失踪した少女たちがどうなってしまったのか?明確な答えがないからこそ、色々想像できる"余地"のある作品に仕上がっていると思いました。

また時間を置いて、不思議な世界に浸ってみたいですね。