本日の懐かしのホラーは、「呪いの迷宮 ラビリンス・イン・ザ・ダーク」(1988)。
古代宗教の研究家ウィットモア教授(アラン)は、とある依頼を受け、ブタペストのロート教授へ会いに行きます。
心神喪失状態の様なロート教授は、意味深な言葉を残して姿を消します。ロート教授をはじめ、アランが調査の為に訪れたブタペストの関係者達が次々と何者かの手によって消されて行きます。
まるで、蜘蛛の巣に絡まった蝶の様に身動きが取れなくなって行くアラン。彼を待ち受ける結末は・・・。
アランの少年時代が夢で描かれる冒頭から、「蜘蛛」が物語のキーとして登場します。
古い建物の螺旋階段も蜘蛛の巣を暗示する様に印象的に描写され、関係者を消す牙を剥いた女やクライマックスに登場する蜘蛛の化身(赤子)も蜘蛛と、物語全体を蜘蛛と言う生き物が支配する不思議な作品です。
途中、殺害される女性の場面で原色を使った撮影がされており、アルジェント作品を彷彿とさせるのも見逃せないポイントとなっています。
劇場公開作品の様ですが、自分はVHSレンタルで初めて知り、学生時代に借りた1本です。
1度では内容が呑み込めず、時間を置いて再度観ました。(難解と言う訳ではないです。)
ブタペストが主な舞台となっているので、アメリカ映画とは異なる雰囲気を味わう事が出来ます。そして、本作を観たら、"人間不信"に陥ってしまうかも知れませんね。😅
海外では、少し前にUHDがリリースされ、サントラ付と言う事もあり購入してしまいました。DIGIT MOVIESからリリースされている単品サントラと収録内容は同じです。(自分はサントラCDのジャケが良くて、単品CDも購入しました。)
部分的に、バーナード・ハーマンを連想させるフレーズが登場するので、好みのスコアです。
国内でBlu-rayリリースは難しいマイナー作品だと思いますので、ご興味のある方は輸入盤UHDを手にとってみて下さい。
※駿河屋さんで中古VHSの取り扱いもあります。