本日の懐かしのホラーは、「ヘルバランス」(1987)。



先日 ホラマニで「食人族」のUHDがリリースされ、ホラーファンから再注目を浴びているであろう、ルッジェロ・デオダートが監督した1作です。

(本ブログで投稿した「(2)ブラディ・キャンプ/皆殺しの森」もデオダート作品)


 世間から注目を浴びているピアニストの主人公(35歳)がある日を境に、突然髪の毛が抜けだし、もの凄い勢いで老化が進む病気に罹っている事が判明します。

自分が猛烈な勢いで朽ちて行く中、美貌を満喫している周囲の人々へ憎悪を募らせた主人公が連続殺人に手を染めて行く物語です。


 VHSパッケージからも伝わって来ますが、本作は犯人ありきで物語が進行して行きます。老化の進行が速い主人公の変化と末路がポイントでしょうか。 

当時はCGがない為、特殊メイクで老人化して行く過程が丁寧に描かれています。 


 物語中盤、主人公が老犬と出会い、一緒に暮らす様になる件は、個人的に微笑ましかったです。

「羊たちの沈黙」や「ザ・セル」に登場する連続殺人鬼も人間には酷い事をするのに、犬に優しい一面がありました。動物は虐待の対象外になっているのは不思議な心理だな、と思いました。(犬を飼っているので、そう言う犯人の方が好感が持てます。) 


 若く美しい女性を次々と殺害して行く主人公を追う刑事の役をドナルド・プレザンスが演じています。

「ハロウィン」のイメージが強いので、本作のスーツ姿を観ていると、「ハロウィン」のルーミス先生にしか見えませんでした。😂


 音楽は、ピノ・ドナジオが担当。

本編を観ると、サントラジャケの意味が判ります。

 どことなく「殺しのドレス」にも通じるフレーズが要所・要所で感じられるスコアに仕上がっていました。
ドナジオ作品は、デパルマ関連を除くと「デモンズ4」がお気に入りで、サントラをよく聴いています。 


 近い内に、成長が早い主人公を描いた別作品を取り挙げる予定です。 

(これで判った方は、なかなかのホラーファンです。) 


 ※本作品は、ビデオでーたさんのビデオソフト完全カタログではホラーコーナーではなく、何故かサスペンスコーナーに掲載されていました。その為、ナンバー対象外作品となっています。

個人的にはホラーだと思うんですけどね。