本日の懐かしのホラーは、「シンシア 悪夢の惨劇」(1987)。 



 カルト教団による集団焼身自殺事件で唯一生き残った少女シンシアは、13年の昏睡から奇跡的に目覚めます。治療の為、クリニックに入院しますが、クリニックの患者達が次々と不審な自殺を遂げる様になります。シンシアの目の前にも、死んだ筈の教祖ハリスが悍ましい姿で現れ、幻覚に悩まされる様になります。一体、彼らの身に何が起こっているのか。?

冒頭の集団自殺の件は、アメリカでその昔、実際に起きた某教団の集団自殺事件を連想させるものがありました。かなり恐ろしいシークエンスです。

世の中に出回っている医薬品は、臨床試験等を充分にしていると思いますが、臨床試験が不十分な医薬品が医療現場で使用されていたら?の怖さをフィクションで描いた作品が「シンシア 悪夢の惨劇」です。
自分は、風邪薬位しか日頃お世話になる事はないのですが、服用を間違えると薬によっては大変危険なものもあるのだな、と映画を観て改めて思いました。

(もちろん、映画なので、誇張した表現になっていますが。)

本作のタイトルについてですが、劇場公開時とDVDリリース時は、シンシアを含まない「悪夢の惨劇」のタイトルで呼ばれていました。ビデオソフトリリース時に「シンシア」が付きました。ビデオタイトルだけ劇場公開時と異なるケースは、ままあります。


自分は、高校生の時、ビデオソフト完全カタログで本作を知り、レンタルビデオで観て「シンシア」付きの呼称に慣れ親しんでいるので、自分はシンシアを付けて呼ぶ様にしています。また、VHSパッケージが地味と言うお声もありそうですが、ホラー映画とは思えない「白」を基調とした、夢の中を表現する様なVHSパッケージがお気に入りです。

そして、本作の主人公シンシアを演じたジェニファー・ルービンが清楚で最も美しく見える作品が本作であると思っています。
(VHSパッケージからも伝わりますでしょうか。)

サントラは、LPとVARESEの特別企画「LP to CD subscription」シリーズでのみ音盤化されています。

時折流れる透き通る様な旋律、本作に続いてジェイ・ファーガソンが手掛ける「エルム街の悪夢5 ザ・ドリーム・チャイルド」の原型とも言えるアクション色の強いメロディ等が堪能でき、お気に入りの1枚となっています。

もっと多くのサントラファンに聴いていただきたい1枚なので、是非VARESE CD CLUB辺りで再発売していただきたいです。