息子の引っ越しで東京に一週間滞在したときのこと。
移転届のために役所を巡った。
最寄りの電車の駅に降り、最初に年金事務所に行き、次に市役所に行った。
年金事務所はすぐ近くだったが、市役所はそこからかなり歩いた。
あまり行くことのないところだったので、グーグル地図見ながら歩く息子について行った。
40分近く歩いた。
まだかまだか?もうすぐか?
と思いながら先をどんどん行く息子に必死でついて行った。
だいたい脚の長さも違うのだ。
母親と並んで歩くなんて絶対無理という思想の息子は少し歩いては立ち止まり、私を待って、そしてまた歩き出す。
私と一定の距離を保っていた。
やっと着いた市役所で用事をすませ、また電車の駅まで帰らなければならない。
また歩くのか?
と思っていたところに駅行のバスがきた。
もちろん、飛び乗った。
そこで息子が言った。
「バスってどう乗るの?」
……あー、そうですね。乗り慣れてないとバスってわからないよね。
電車なら最初に切符を買って、降車駅で機会に入れればいいけど、そのまま乗るバスはその後どうしていいかわからないかもね。
ましてや日常生活で乗り慣れてないと余計ね。
地元にいたときからやつは車、自転車、地下鉄を使っていてあまりバスに乗る機会はなかった。
私もその地でバスに乗るのは初めてだったが(だいたい住んでないとあまりバスには乗る機会が少ないんじゃないかな?)、うちのとことシステムは同じだろうと思った。
載るとき番号札をとって、降りるときその数字の表示されている料金を料金箱に入れる。
「へー、バスってこうやって乗るんだ。」
「小銭がないときも崩してくれるよ。
きっと、常時利用する人は前払いのカードとかスマホでとかやってると思うけど。」
新天地でもバスはあまり乗る機会はなさそうだが。