Inscryptionのストーリーを考察したい#4 効率を考えた結果 | 書いたり、書かなかったり

書いたり、書かなかったり

Inscryptionのストーリー考察記事を毎週土曜日に更新していました

まだ考察ネタ募集しております→ https://odaibako.net/u/m0ch1m0ch1Ak1ta

2022.5.12.ページ内リンクを設置、セリフ回収による追記をしました
2022.5.18. セリフ回収による追記をしました
2022.5.21. 文字色を修正、一部文言修正をしました
2022.5.22.まとめリンクを追加しました
2022.6.1. #16へのリンクを追加、一部文言修正・追加しました
2022.7.19. アンロック条件判明により、当該記述を削除しました。引用ミスもあったため修正「もっとも」→「最も」
2022.10.13.まとめリンクを追加しました
 
 
5,000文字弱になっててちょっとボリューミーすぎるな……と思ったので一度投稿したものを分割しました。
内容は変わっていません。
 
以下、ネタバレ注意!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

考察記事・考えあぐね記事もくじ

 

 

表記について・考察用語集

 

 




 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

 

 

 

 



目次
 
 
 

 

 

 

これまでのあらすじとしては、
Act3、ボットピアにおいてドレッジャー以外のキャラクターは調整された人格マトリクスを用いたものであること、
プレイしてもらうためにモブキャラクターを配置したのではないか……という話でした。
 

 

 

なぜ既存のキャラクターを使ったのか?

 

いくら人格マトリクスを調整したとしても、既存のキャラクターを使うことにはリスクがあります。
実際Rebechaは再ロードを食らっていますし。
 

P03が作成したらしいキャラクターも一応登場します。
代表的なのは賞金ハンターたち。アーカイビストの手前でアクセス許可契約書にサインを求めてくるのも、Act1,2,4には登場しないキャラクターです。
が、圧倒的大多数はもともと存在したであろうキャラクターたちです。
  

 

クソ弱ファイルしかなくて苦戦しました

 

 
理由は、大いなる超越の進行のため」と、それ以上に「P03が効率を求めた結果ではないかと考えます。
 
ルークはAct2をプレイしていて、そこからP03が支配した世界に移行します。
ここで、既に知っているキャラクターを登場させることで、ゲームに慣れ親しみやすくさせた。
ここまでは「大いなる超越」前の話ですね。
 
 
さらにこれは効率的でもあります。
P03はボットピアの説明などはしますが、地図はAct2ほぼそのまま
ウーバーボットの説明はスクライブに対するものと思ってもいいでしょう。
 
実際に、Act2で成り代わろうとしたスクライブのマップに入ると、そのことに言及します。
特にグリモラは名前まで出してきます
 
 
これは、「ロアやフレーバー」なんかよりもとにかく効率よくプレイすることを重視する
そんなP03の性格が反映されていると推測します。





 
それを踏まえると、既存のキャラクターはできるだけ流用した方がラクで効率的です。
 
そこで各地に配置するキャラクターはできる限り元々いたキャラクターを採用し、
Act2には存在しない概念の賞金ハンターと、時代設定の古いロイヤルやソウヤーでは代用できない※契約者は仕方がないから自分でこしらえたのでは、と考えます。
 
※Act1でいうところの焚き火イベントの「生存者」も、Act2で代用できるキャラクターがおらずレシーが考えた結果なのかな、と思います。
 
 
 
2022.6.1.追記
 
Act2ほぼそのままの地図は、そのままどころか2D世界のものを流用しているのではないか? という仮説を記事にまとめました。
 
 
 

 

2枚のしゃべるカード

 

 
しかしそうなると説明が難しいのは、フィッシュボットと孤独なウィズボットです。
 
両者は明確に自我と意思を持つしゃべるカードで、Act1においてP03本人がそうであったように、何をしでかすか分からないはずです。
 
 
なんでこんなものを作って、しかも置いておくことにしたのか。
レシーはカメムシのカードを見つけた時に「放っておけ」と言いますが、P03はプレイヤーがこのカードを見つけ出しても言及すらしません。
しかも、回収しなくてもストーリーには影響しない。 
  

 

アハハハハ! とか言うの好き

 

 
根拠の足りない仮説をあえて提示するなら、「あてつけ」と「見栄」ではないかと思います。
 
 
P03はレシーとマグニフィカスのことをよく思っていません

レシーは自分をカードに閉じ込めて「ボクが苦しむ」(Act1)のを見ていた「クサい獣」(Act2)で、
マグニフィカスは「最もつまらないヤツだから」「アイツのこと大嫌い」(Act1)。

かといって、本人たちをカードにしてしまうのはリスクが高い。

 
 
そこで、両スクライブの配下をカードにする(閉じ込める)ことで、
嫌いなスクライブたちへのあてつけにすると共に※1、自分こそがこの世界を掌握したのだと見栄を張ろうとしたのではないか。
 
そして釣り人は愚鈍であるから、感覚遮断の弟子は半分気が触れているから※2、
低リスクと判断してカードにする対象に選んだ。
 
 
棚のパズルや箱の中に入れたのは、
レシーがした(ケイシーの開発ログ#9によると、P03が変えられたオコジョのカードは金庫の下にある棚にあった)ことの意趣返しではないか
 
 
 
……と推測します。
単にゲーム上の都合な気はするんですが、一応ね。
 
 
※1 2022.5.18.追記
フィッシュボットを見つけた時の原文は”Robot fish hide me. Revenge for last time. Bad fish.”。
last timeは前回=レシーが世界を掌握した時のことで、P03がそのrevenge、前回の復讐としてme=フィッシュボットを隠した、という意味ではないかと思います。
なお、last timeで過去のことを話しているのが明らかなので、hideは過去形を使っていないものと思われます。
 
 
※2 2022.5.5.追記
孤独なウィズボットについて、"I am free of him now. I wish to be played/ to be attacked/ even killed. But never to be a pupil of that wizard ever again!"と、
カードとして殺されることすら望んでいるのに二度と弟子にはなりたくないと発言しているので、マグニフィカスのことは相当恨んでいる模様。
 

 

 

自分もそれ見たら爆笑する自信ある

 

 

 

4体のウーバーボット


上述の通り、ドレッジャーはボス(ウーバーボット)の一人にすらさせてもらえていないことを不満がっています。

では他のウーバーボットは? というと、

 

・フォトグラファー

・アーカイビスト

・未完成のボス

・不シギ

 

の4体になります。
 
 
 
フォトグラファーとアーカイビストについては、前述のP03の効率重視方針でレシーとグリモラの人格マトリクスを使ったものと思われます。
 
 
未完成のボス(命名はスライムによる)は、「あらゆる『万が一』にプランを持って」いて、
実際Act1でレシーの支配を終わらせるキーを持っていたマグニフィカスを警戒して人格マトリクスを使わないでおいた。
 
その結果ウーバーボットの1体が空席になってしまうので、カーダーにグラフィックとルールを設定させてゲームを完成させた(Act3終盤、大いなる超越説明時のセリフ)
 
 
それならドレッジャーがボスをやってもいいのではないかとも思うのですが……。
とはいえ、ドレッジャーにここのボスを任せると、ピカピカジェムランドと古びた塔の世界観に合わなくなってしまう
ドレッジャーに合わせてこの部分の世界観を作り直すより、カーダーにウーバーボットを作らせたほうがラク
だから起用しなかったのではないかと推測します。
 
 
では不シギはどうか。
ここはもともと技術のスクライブの神殿であり、ドレッジャーがウーバーボットをやってもいいはずです。
それなのになぜドレッジャーではなく、ここで初めて登場する不シギがボスを担当しているのか?
 
 
 
このあたりは、興味深くて唯一読んでしまった考察を援用してまた次に考察します。
次回更新は土曜日予定ですが、今回ボリューミーだったので次回更新は考察以外になるかも。