2015年11月26日、ペイシェントサロン根津で、きょうだい以外の方々ときょうだいが意見交換をするセッションを行いました。ご協力いただいた方々、参加してくださった皆様、本当にありがとうございました。

前半は、わたしの「妹としての成長記録」を写真と共にご紹介しながら、障害者のきょうだいが抱く気持ちについてお話しをしました。予定の倍も時間を使って熱く語ってしまいました。

後半は、自分だったら何ができるか、をテーマに2グループに分かれてディスカッションをした後、それぞれのチームから発表をしてもらいました。

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いままできょうだいの集いを20回開催してきて、同じ境遇だったり、似た体験をしている仲間同士が出会い、話し、聴き、言葉を増やし、自分の気持ちを整理してきました。

今回はきょうだいの集いとは、まったく雰囲気が違くて、とっても緊張しながら、皆さんのお話しを伺っていました。

きょうだいの気持ちって初めて知った、という方々や、障害児のキャンプに参加した経験がある方、助産師さん、ST(言語聴覚士)さん、身体障害のある方々、そして、知的障害のある兄弟姉妹を持つきょうだいが一緒になって話し合いました。

毎月の「きょうだいの集い」には、きょうだいのみが参加するので、ほんの少し自分の身の上話をしたり、思いを語るだけで、
「わかる、わかる、そうだよね」
という共感のエナジーに包まれる安全地帯に入ったようになったり
「なるほど、そうなんだね」
という新たな発見や気づきを、ありのままに受け入れてもらえるような安心感があります。それと同時に、集いで話していることが現実化してほしいというニーズも出てきています。

今回のペイシェントサロンでは、
「なるほど・・・でも、どうしてそう思ったんですか?」
「それは・・・えっと・・・誰がそう思った、ということでしょうか?」
という(もっとわかりたいという思いから)ストレートな質問が飛び交い、
その説明をしているうちに、論点が少しずれてしまいそうになったり、
「そうかぁ、そんな風に思うんだねぇ。それは切ないなぁ」
という声があがったりしていました。

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言葉を変えたり、一生懸命考えて説明をするきょうだいたち
それを何とか理解しようと真剣に聞いて考えてくれる方々
障害のあるご自身の立場から考えてくれる方々
いろいろな思いや見方が交錯していました。

これは、参加してくださった方々の感想です
TAKUさんの投稿
https://www.facebook.com/taku.kato.52/posts/731374310333229?fref=nf&pnref=story
Mさんの投稿
https://www.facebook.com/yuuta.mikami.5?pnref=story

きょうだいは、自分の周囲にいる身近な人々(同級生、先生、近所の人など)が、自分ではこれが普通だって思っているのに、それが普通だと思われない、という経験を多くしてきています。びっくりした顔をされた瞬間にヤバイと思ったり、世間一般ではかわいそうに聞こえてしまうような話はなるべくしないように努め溜め込むようになったり、別に暗いとは思ってないよ、真剣に聞いているだけだよって言われて初めて、シーンとした雰囲気が気になり過ぎてしまうんだと思ったり(きょうだい自身も空気を読み過ぎて落ち込むことが多いかも知れない)

こういった両者の認識のギャップが大きすぎるところをなんとか緩和したい、と切にそう思います。

各チームの発表では、
こんなツールがあるといいな、こんなイベントをもっとやるといいよ、周囲の人に理解してもらうにはこうしたらいいんじゃないかな、という具体的なアイデアが出たり、様々な意見交換をすることが出来ました。
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次回は、どうしたらもっと分かりやすくきょうだいの気持ちが伝わるのかを、もっと考えてみようと思います。今回のようなイベントや、きょうだいが必要な情報を得られるような学習会も企画したいですね。