今更聞けない金融用語、テーパリングとは何か?わかりやすく解説

最近ニュースでよく見る言葉の1つに、【テーパリング】というものがあります。
あなたはテーパリングの正しい意味を知っていますか?

テーパリングを分かりやすく簡単に言うと
【これまで国が市場に流してきたお金を徐々に減らすこと】です。

でも、これだけ見ても何のことか分かりにくいですよね。

今回は
テーパリングとは何なのか、
テーパリングが始まると何が起きるのか、
なぜ今テーパリングという言葉がよく使われているのか、

これをわかりやすく解説したいと思います。
難しい内容ではないので、どうぞごゆっくりご覧ください。

 

 

テーパリングとは何か?

では早速テーパリングの意味について解説します。
テーパリングとは金融政策の1つで、

【量的緩和を徐々に小さくしていくこと】

を言いますよ。

(※ちなみに、元々の英語のテーパリング(tapering)とは、直訳で【先細り】・【徐々に減らす・やめる】という意味があります)

でも【量的緩和】と言われてもピンときませんし、分かるような分からないような…。

ということで、まず金融緩和とテーパリングをするに至るまでの過程を例に解説してみましょう。

 

 

テーパリングに至るまでの経緯

まず最初に、中央銀行と景気の話をおさらいしてみましょう。

 

世の中の景気が悪化してくると、中央銀行は景気を良くするために色々と作戦を練り始めます。
いわゆる金融政策というやつですよね。

日本の中央銀行といえば日本銀行。日銀と呼ばれる彼らが日本の金融政策を日々考えています。


例えば物価が下がってしまうデフレ(デフレーション)が起きた時は、物が売れず、企業がピンチになり、個人のお財布にお金が少なくなってきますよね。
つまり、世の中に流通するお金が少ない状態になっています。

すると日銀は必死に考えて、

「お金貸す時の利子を低くしてやんよ」
「国債とか買って世の中にお金流してあげるね」


という金融政策を始めて、世の中の物価の水準を高くして、適正なところまで戻そうとするわけです。
これが金融緩和と呼ばれる政策でしたよね。


さらに、この金融緩和の中で国が市場にお金を流す行為のことを、量的緩和というのですよ。
具体的には、証券会社や銀行などの金融機関から国債を大量に買って、銀行にお金を流すんです。

これは無計画にお金をバラまいているのではなくて、マネタリーベースと呼ばれる【今、世の中に流通してる全てのお金の量】を操作しようという目的があってやっているんですよ。途方もない計画です。

 

 

量的緩和をやった後、どうするの?

 

この量的緩和、力技ですがすごく良い作戦ですよね。
良い作戦なんですが、量的緩和をやった後が問題です。

量的緩和を行って、徐々に世間にお金が増え、景気が回復してくるとします。

その後も量的緩和をずっと続けていると、今度はお金が増えすぎてインフレになっちゃいますよね。

つまり、量的緩和はいずれ終わらせなければいけません。

ですが、ある日突然「量的緩和、今日からやめます」と言ってしまうと、世の中大混乱になってしまうんですよ。

主に金融市場に大打撃がきます。

 

 

量的緩和を急に止めるとどうなる?

 

経済や金融市場は金融緩和が大好きなんです。
実際にお金が流れ込んでくるので喜ぶのは勿論、

「金融緩和されるってことは、市場にジャブジャブお金来るってことでしょ?にっこり
「市場にたくさん人も来そうだよね
ニコニコ
「だったら株とか先物とか買うしかなくない?
にっこり

という期待を織り込んで上昇しやすいんです。


でも、逆に金融緩和が終わるとなると、真逆のことが起きます。

これまでの期待が萎んで、ジャブジャブ流れていたお金がストップして、みんな絶望して経済や金融市場はショックを受けてギャーギャー言うことになります。


これを防ぐために、いわゆる出口戦略と呼ばれる、緩やかに軟着陸させてあげる作戦が必要になります。


市場や経済が極力ショックを受けないように、さり気なく、でも確実に量的緩和を終わらせる方法です。

 

 

量的緩和を緩やかに終わらせる方法がテーパリング

 

量的緩和の出口戦略はどうするのかというと、勢いよく水を流していた蛇口を少しずつ閉めるように、市場に流していたお金を徐々に減らしていきます。
これこそがテーパリングと呼ばれるものです。

テーパリング(tapering)が直訳で【先細り】・【徐々に減らす・やめる】というのはまさにこの状態のことを言うからなんですね。

 

 

2022年現在注目されているテーパリング

 

2020年から世界では新型コロナウイルスが大流行して、経済はとてつもないダメージを受けました。
 

そこで各国は様々な金融緩和を行ってきましたが、2022年1月現在、徐々に経済は正常な状態に向かいつつあります。
 

これを受けて、金融緩和の出口戦略として徐々に量的緩和を縮小していく【テーパリング】が度々注目されているわけです。

例えば、米雇用統計の結果が良ければ「もう経済は大丈夫そうだよねにっこりという判断がされやすくなりますよね。


その結果FOMC(米国の金融政策を話し合う会合)でテーパリングについて検討されることになります。

 

 

テーパリングされるとどうなるの?

 

テーパリングが開始されると一旦は株価が下落するはず、という見方が基本です。

ただ、2022年現在の状況を見ても分かる通り、市場は既にテーパリングを織り込んで推移しています。
 

このため、雇用統計の結果やFOMCで決定された内容は、市場参加者の予想に近い結果であればほぼ無風で通過することもあります。

でも、もし予想と大幅にずれていた場合場、為替や株式等の市場は影響を受けることもあるでしょう。


今回のコロナショックからの金融緩和とテーパリングの例でいえば、米国内では早いうちから「テーパリングするかもよ~するかもよ~凝視と言い続けて、テーパリングを織り込むように仕向けていました。

なので、今回は無事に軟着陸できるのではないかという見方も強いようです。


※実際に金融緩和が終わってみなければ分かりませんから、現時点ではまだ【そういう予想がされている】というだけです。ご注意ください。

 

 

まとめ

 

テーパリングについてまとめてみますよ。

  • テーパリングとは量的緩和の出口戦略で、市場に流すお金を徐々に少なくしていくこと。
     
  • 2022年現在は既にテーパリングすることを織り込み済みで推移しているので、ショックは極力少なく抑えられると言われている。
     
  • 雇用統計の結果や、それを受けたFOMCでの発言等によってテーパリングの時期が早くなったり遅くなったりするので、市場関係者は注目している。


テーパリングとは何か、分かってもらえたでしょうか。


普段からニュースを見ていても、なかなか触れることのない言葉ですし、正確な意味が分からないままになりがちですよね。


テーパリングがいつ始まるのか、どのような内容なのか、という点は今後も注目されると思うので、大切な資産をまもるためも、ぜひチェックしてみてください。


では、今回はこのへんで失礼します。また今度。

 

 

 

 

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