先週末のシカゴに日経先物は8390円でクローズし、これで
3日連続で同じレートでの引けとなった。下がらず、上がらず
で膠着状態のようだ。下サイドへ行こうとしても、8265円という
夏以降の安値に近付いてくると、日本人の猛烈な買いが入っ
てくる。かといって50円でも戻ると、外国人の売りそびれた向
きからの強力な売りが出てくる。オリンパスのスキャンダルは
外人投資家のもっとも嫌うところだ。買いも売りも厚いので、ど
ちらにも動きづらいというところだ。
しかし株価の本当の流れは、やはり売りなのだろう。それは
指数として優れているとされる東京TOPIXを見ればわかる。
2年前の金融危機のときはなんとか700ポイント割れを免れた
が、今回のTOPIXはファンダメンタルズの悪さという実態もとも
なっているため、700割れも覚悟したいところ。
それに比べると日経平均株価の割高感がいなめない。TOPIX
と同じ比率で下がっておれば、日経先物はもうとうに7500円を下
回っていてもおかしくないところ。日経平均株価をTOPIXで割った
ものをNT倍率というが、これが過去に見ないほどに高まっている。
時価総額の高い会社である銀行などが安いのにくらべて、値がさ
株はあまり下がっていないということだ。逆に言うと、それだけ日本
株はまだまだ落ちる余地があるということでもある。
日本時間 13時00分