昨日の海外市場では、独仏会談が緊急に行われるという
話しで始まった。もちろん例のEFSF基金の2兆ユーロに話題
が切り替わる。そこでいかにして4400億ユーロだったものを2兆
ユーロまで持っていくかの、具体的な方法論が議論される見通
しであった。
マーケットは具体化への第一歩と捉えて、この材料を好感。
一気にリスクテークへと向かった。為替市場ではユーロが買い
進まれて、ユーロドルは1.39台の中盤まで上昇。ユーロが全面高
になる中で、欧州株も上値攻め。しかし先週にドイツDAXは6000台
乗せに失敗してシコリを残しレているだけに、上値も相当に重い。
そうこうしているうちにドイツの財務相筋あたりから、EFSFの規模
は4400億ユーロまでだなどと、2兆ユーロを否定するようなコメント
が流れたりして、いよいよもってEFSFの2兆ユーロは真偽が怪しく
なってきた。アメリカの企業決算や経済指標の発表が連なっていた
が、それらはまったく無視されるほどに、欧州全体の信用問題のほう
がマーケットにとっては優先事項だ。
それを契機に次第にリスクテークの流れはなくなり、むしろリスク
回避が優勢となってきた。日経先物も一時は8800円台に戻しては
いたのだが、グローバルの流れには逆らえない。結局は米国株の
下落に合わせて8720円まで落ちて、その後は多少戻して終了。
今週の月曜と火曜に株の高いところを喜んで買ってしまったゆえ
に、日本株の目先はおもくならざるをえない。下値のサポートは先週
の安値である8600円だが、そのあたりまでトライして、にわかロング
を切らしてからでないと、再度の上値トライは困難なようだ。
日本時間 14時20分