昨日のニューヨーク市場では前半と後半で異なる動きとなった。
前半は良い経済指標をテコに猛烈に株買いが起こった。メインは
ショートカバー中心の動きなのだが、それでも8月に急落して以来
の戻し高値を更新してきた。株をフレッシュに買っていく連中の多く
は、来週のオバマ大統領の景気対策を期待してのことでもあろう。
しかし午後になると、まずはGSが雇用統計の予想を引き下げた。
次いでアメリカ政府がGDP見通しを下方修正した。すでにFRBの
バーナンキはスローダウン発言をしているので、これで官民業すべ
ての見方が景気悪化で一致したわけだ。これで米国株は一気にゲ
インを失い、マイナス転。リスクに敏感な動きをするユーロ円は安値
張り付きのままで終了した。
日経先物も9000円台を割り込んでいたので、本日の東京市場でも
ベアなセンチメントが継続。ランチタイムに日経先物は8910円まで突
っ込んだが、雇用統計を見てからという願望もあって、値動き自体は
100円幅もなかった。
今夜の雇用統計だが、すでに景気が悪いことの足慣らしはだいぶ
出来ている。就業者数は7万人くらいの増加が見込まれているが、マ
イナスでなければ反応は限定的なものとなろう。むしろ来週の景気対
策を期待して株価は反発して終了する可能性だってある。
日本時間 16時00分