今月に入って世界の株価は2極分化している。インド・中国
・ブラジルといった新興国は、すでに年初のスタートから10%
以上も下落しており、いまだにダウントレンドの中にある。そ
れに比べて成長性の見込みの薄い先進国では、米国株も日本株も
年初からは下げていないで高値トライをしている始末。

 これは土曜日の日経新聞にもデータが記載されているので周
知のこととされているが、株価にとってマイナスの話は土曜日
か日曜日にしか載らないのも事実。マーケットがやっていない
ときに出してしまえ!ということなのだろう。逆に言うと、土
日の新聞のほうが経済記事は本当のことが書いてある感じがす
る。

 主な原因は金融引きしめの影響というのが一般的だ。たしかに
ブラジルも中国も利上げに動いている。また国民生活に直結する
インフレを放置できない状況だ。世界の工場としてのインドや中
国の立場が大きくなっているのは否定できないのだから、それら
の株価の後退は世界市場をリードする。結果的に先進国の株価が
間違っているということにつながるのではないかと思う。

 日本を例にとると、この3カ月な政治のゴタゴタが目立っただけ
で、何ら経済対策を打ち出していない。それでも株価が9000円割れ
から10500円を超えてくるに及んだのは、アメリカの金融緩和の副
作用だろう。インド株が年初から10%以上下がっていることを勘案す
れば、日経先物は9000円を割り込んでいてもおかしくはないという
ことになる。1000円以上も割高に放置されているのだから、9500円
くらいまではお金が落ちていると思って、どんどんショートにしてい
くべきなのであろう。

日本時間 11時20分