※不思議体験 実話

怖い話ではありません。前世帰り①〜⑥を読んでから本文をお読みくださいm(_ _)m

やっと放課後になった。


てっちゃんはもう上(天国の村)に帰ってしまったのだろうか・・・。泣き疲れて頭が回らない。ボ〜ッとした頭のまま部室へ向かった。


ドアを開けると、Yの身体を借りたてっちゃんが居た! てっちゃんはちょっと照れたような笑顔で「お前らが引き止めるから…。もうちょっと居ることにした」と言ってくれた。


突然「上に帰る」と言われ、戸惑い、悲しみに打ちひしがれた私達の気持ちは、ちゃんとてっちゃんに届いていた。


「本当⁉︎ まだ居てくれるの??」

「ああ。あと10日くらいで自殺した女の命日だからな。約束通り、Yを守らねえとな」

「良かった〜!」

「女の力が強くなってきてる。命日に1番力が強くなる。だからお前らもYのことを注意して見ててくれ。校舎から飛び降りたりさせないようにな」

サラッと怖いことを言われた汗


私達は相談した。EとYは同じクラス。日中はEがYを見守る。そして念のため、自殺した女の命日の前夜はEがYの家に泊まることにした。



実はEは珍しい体質の持ち主なのだ。

以前、こんな出来事があった。

後輩Oの友達Kが部室に遊びに来ていた。Kも霊感が強い。私とKはお互いの不思議体験を話して、盛り上がっていた。

私達の高校は霊の出入りが多い。ハッと気がついた時には、部室の外に霊がたくさん集まっていた。霊体験を4〜5話くらい話しただけなのに汗

さぁ、どうしようかな?と思っていたら、Eがこちらに向かって歩いてくるのが見えた。

Eが霊の集団(10体くらい)の近くまで来た時、霊の集団がバッと散り散りになって逃げて行った。

「おーーー! Eちゃん、凄い✨✨」

初めて見る光景に感動して、Kと2人で拍手喝采した👏



『取り憑かれやすい人』と聞いたことがあるだろうか? Eの場合はその逆で『霊が寄ってこれない・霊を弾き飛ばす人』なのだ。歩く魔除けと私達は呼んでいる。ちなみにこれはEの体質で、Eが何か努力して体得したものではない。E自身も私が説明するまで自分の体質に気づいてなかった。


Yの護衛につくのはEが適任だった。



つづく照れ