これができないと孤独な老後が待ち受ける…87歳医師が「老年になったら徹底すべし」と説く生活態度

財産を築くことよりはるかに大事「老後の幸福を決める一大要素」

PRESIDENT Online
高田 明和
浜松医科大学名誉教授 医学博士

 
私たちは一人でいても、いつでも誰かに連絡でき、行きたいところに行けるなら、孤独ではないのです。誰にも連絡できず、外に出られず、会いたい人に会える望みも断たれているというのなら、それが孤独です。
「家族といつも一緒でなくては孤独だ」といった狭い考え方をしないほうがいいのです。
人は結婚していても、していなくても、子供がいても、いなくても、いつかは一人になります。「結婚して子供がいれば、一人にはならないだろう」というのは希望的観測です。
ただし、お一人さま→孤独→不幸という図式は、あまりに短絡たんらく的です。そんな図式で老後を考えてしまうのは、不幸の要因になります。
私は、一人になったら小さなことに喜びを持つようにするのがいいと考えています。

たとえば、私の経験では、かなり高齢になっても、自分で料理はできるものです。何を買い、どう調理して食べるかも重要な喜びになります。

友人や知人が、「最近どうですか」と電話してきて、「ありがとうございます。目がだいぶ悪くなっていますが、なんとかがんばっています」と答えるようなことだけで、十分な喜びになります。

定期的に連絡できる相手がいれば、最高です。たわいない雑談でいいのです。

「今日はこんなことがあった。明日はこんなことをする」などと話し合える人がいるだけで、心豊かに生きていけます。


mochas dream:母に月2回ほど(したくない)電話をしているのですが、役に立てているのかもしれませんわね。まぁ、母は1人暮らしですが市内の遠くない所に長男次男家族がおり、毎週日曜に長男夫婦がスーパーに買い物に連れて行ってくれているので、全くもって孤独ではありません。孤独度で言えば、自分の方が孤独度が高いと思います。

 

くり返しますが、孤独とは一人でいるということではないのです。最近の社会では、誰もが一人になりがちです。

しかし、連絡すれば話せる人がいるなら、孤独ではありません。

 

mochas dream:かように高田明和氏の書かれていることから、自分は世間一般に考えられている孤独は全く恐れていないのであります。

 

昔、テレビ朝日のTVタックルという番組で40歳過ぎのサラリーマンに「あなたは親友が何人いますか?」という質問をしていたのですが、あるサラリーマンが「う~ん…一人もいないなぁ」と答えていました。コメンテーターの大竹まこと氏が「この人、スゴイな」と言っていましたが、自分もそう思いました。