パターンが剥がれた箇所。
黄色で囲んだ箇所のパターンが浮いている。
浮いている箇所が簡単に剥れちゃいました(涙)
この剥がれた配線パターンをどうする?
接着材の使用については、耐熱性のある接着剤の選定、その硬化を温度を掛けて時間を掛けてベーキングしなければならず、今回は選択肢から外しました。
で、現実味がありそうな銅箔テープによる配線パターンの貼り替えの可能性を探り始めたのが、前回更新の銅箔テープ(銅箔厚18μm品)のハンダ付けチェック。前回は、ハンダごての温度設定が固定、しかも360℃と高かったので、今回は、温度条件を振って最適条件を確認することにしました。
テストした銅箔テープは、次の2種類。
・寺岡製、831S(銅箔テープ厚35μm)
・3M製、CU-18C(銅箔テープ厚18μm)
プリント基板の配線パターン厚に近いものは後者。
コテ先の温度を変えながら、ベーク基板にを貼った銅テープの表面をハンダメッキさせてみました。使うハンダは鉛フリーではありません。
で、条件と仕上りを事前テスト。
【コテ先温度による違い】
250℃>>>熱量不足。ハンダが銅箔上に延びない。
275℃>>>熱量不足。ハンダを銅箔上に延びない。
300℃>>>溶けてハンダメッキできた。
銅箔の温度上がり、粘着材も緩んでヌルヌル動く。
325℃>>>温度を上げた分、粘着剤が更に緩んで、
銅箔が即剥がれ易い。
【銅テープによる違い】
寺岡製831S>>>ハンダメッキ中、銅箔がヌルヌル動く。
3M製CU-18C>>>ハンダメッキ中、銅箔が剥がれてしまうこともあり。
銅箔が薄いので、熱が粘着剤を直撃?
・熱による銅箔の変形、CU-18Cの方が変形量が大きい。
→銅箔が薄いので、変形も起こり易い。
・ハンダメッキ厚、CU-18Cの方がハンダが延びやすく薄くできる。
→ これも銅箔が薄くて熱が回りやすいため?
・熱による粘着剤の劣化
→ 831S>>>加熱時に粘着剤が銅箔の周囲に広がる。
→ 831S/CU-18C何れも、加熱後温度が下がった時の状態は、
銅箔が基板から完全に浮いている様子はない。
ということは、粘着剤は効いている?
以上のことから鑑みると、変形量が少なく、加熱中にゆるゆるにならない「831S」が有利そうに思えるのですが、ここは敢えて、基板の配線パターンの厚みに近く、ハンダメッキ厚を薄くできた「CU-18C」を選択。
3Mのブランド力にも期待(笑)
ダメならやり直せば良いわけで、、、、ね。
(続く)