【読書日記】『恩送り(おんくり)』(佐藤芳直) | 「そば屋さのあんちゃん、息災け?」

「そば屋さのあんちゃん、息災け?」

稀有な病気をはじめ、人のあまり経験しないことを経験しました。
そんなことを織り込みながら、日ごろの読書を中心に綴っていければと思います。

『恩送り(おんくり)』(佐藤芳直)。

 

「私たちの使命」。

 
本書(本文158頁)は、「読書すすめ」さんにかなりまえに注文して読了している一冊。
先日の「読書のすすめ」店長・清水克衛氏の講義でも、今読むべき一冊として紹介されていたもの。
読了してから、1か月以上経過していますが、
 
気になった言葉を抜き書きしていきたいと思います。
 
今回は、Ⅰ「私たちの本性」から。
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「AIの時代にこそ 日本人的感性が必要とされる。それが愛という名の「情」である」
 
人間らしさとは情だけです。
情は時に”非合理”なものです。
自らを犠牲にしても、誰かを助けようとする。
それは、遺伝子が要求する合理とはほど遠いものです。
遺伝子の絶対的要求は、生存本能にあるのです。
合理性を判断の根幹に置くはずのAIには、突破する壁の厚さが、人間の情という非合理的前提の世界にはあるように思います。
もし人間が情すら合理化しようとしたら、もはや人間の人間たる所以は失われるでしょう。
日本人的感性は、人間の一つの原型として大切にすべきものだと考える中心点です。
 
(P63・64)
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(2024・7・5読了)