『イノベーションのDNA−破壊的イノベータの5つのスキル』(クレイトン・クリステンセン/ジェフリー・ダイアー/ハル・グレーガン)。
「日本国民には、今日の問題を明日の解に変えるイノベーション能力がある」。
12年前にFacebookに投稿した記事を加筆修正の上、ブログに移植するもの。
本書には、「日本語版刊行によせて」とページが割かれ、日本へのエールと感じました。
タイトルはそのくだりからとりました。
その前段で、こうも言っています。
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一人の力では、新しいアイデアを生み出し、なおかつそれを実現させることはできない。
リーダーや企業、国家が率先して、発見力を自由に発揮できる環境を整えれば、物事は自ずとよい方向に向かうだろう。
(P.Ⅹ)
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本書に登場する主な著名イノベータ(肩書きは略します)。
〇スティーブ・ジョブズ
〇ジェフ・ベゾス
〇ピエール・オミダイヤ
〇スコット・クック
〇ハーブ・ケレハー
〇マーク・ベニオフ
〇マイケル・デル
〇デイビッド・ニールマン
一度は耳にした名前ではないでしょうか。
著者達は研究の中で、
「革新的なアイデアを生み出す能力が、知性だけではなく、行動によっても決まる」
また
「誰でも行動を変えることで、創造的な影響力をますます発揮できる」
という重要な洞察を示しています。(P4)
本書の前半は、イノベーティブなリーダーへのインタビューから「イノベータDNA」と呼ぶ5つのスキルを導きだし、その具体的な説明と、それぞれのスキルの組合せにより、個人がイノベーションに取り組む方法から説き起こしています。
そのスキルとは、「発見力」。
それを5つに細分化。
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1、関連づける力
2、質問力
3、観察力
4、ネットワーク力
5、実験力
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後半では、そのフレームワークを組織やチームに適用する方法について、実践の仕方をその哲学?とともに展開しています。
それは、リーダー達が発した言葉や会社の基本哲学をみれば明らかになることと思います。
本書は、机上の書ではなく、実践の書であることは一読されれば、その理由は明らか。
そろそろ、お腹も空いてきたので(関係ないか(^_^;))、まとめにはいります。
結論のタイトルと本書のメッセージを取り上げ、まとめにかえます。
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行動を変え、思考を変え、世界を変えよ
(P265)
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破壊的イノベータの特徴である5つの発見力を身につけ、イノベーションを起こす勇気を発揮せよ
(P266)
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各章の冒頭にある、イノベータの言葉、
例えば、
「宇宙に一撃を与えたい」(スティーブ・ジョブズ)
をはじめとする珠玉の言葉も力を与えてくれます。
(2012・6・24読了)