【読書日記】『悩みを笑い飛ばす力』(枡野俊明) | 「そば屋さのあんちゃん、息災け?」

「そば屋さのあんちゃん、息災け?」

稀有な病気をはじめ、人のあまり経験しないことを経験しました。
そんなことを織り込みながら、日ごろの読書を中心に綴っていければと思います。

【読書日記】『悩みを笑い飛ばす力』(枡野俊明)。

 
「一休さんの禅的思考」。

 

本書(本文207頁)は、「読書のすすめ」さんのおすすめの一冊として拝読した一冊。

 

まず、本書の構成をリストしておきたいと思います。

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はじめに

1・心配するな、大丈夫、なんとかなる

2・今この瞬間を生き切る

3・あるがままの自分を受け入れる

4・悩み苦しむからこそ人間なんだ

5・あえて魔界に分け入る生き方もある

6・死ぬときはポックリ逝こう

おわりに

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本書の中で気になった部分を順次取り上げていきたいと思います。

 

今回は、3・「あるがままの自分を受け入れる」から。

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「地位や名誉のためにやるのではない」

 

大燈の門弟、残燈を滅す、解け難し、吟懐の氷。

五十年来、蓑笠の客、愧慚す、今日、紫衣の僧 『狂雲集』

 

<中略>

大燈国師の弟子を自認する一休さんは、「五十年このかた、蓑笠をつけてきた」ことが誇りで、紫衣を身に着けるなんて夢にも考えていませんでした。

でも、世間の人たちはそうは考えません。

「凄いぞ、一休和尚が紫衣を着たぞ。もう最高峰を極めた禅僧だ」と見るわけですが、本人は全然凄いと思っていない。

「何だよ、こんなのを着るようになってしまって情けない」と言っています。

自分は紫衣の僧になるために大燈国師の法を継いで修行に励んできたわけじゃない、という反発の気持ちもありそうです。

一休さんの生涯は、地位や名誉は自ら求めるものではないということを私たちに教えてくれています。

そういうものは、修行や努力の結果として必要に応じて後から付いてくるものなのです。

 

(P106~108)

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(2024・4・5読了)