【読書日記】『自分を知るための社会学入門』(岩本茂樹) | 「そば屋さのあんちゃん、息災け?」

「そば屋さのあんちゃん、息災け?」

稀有な病気をはじめ、人のあまり経験しないことを経験しました。
そんなことを織り込みながら、日ごろの読書を中心に綴っていければと思います。

『自分を知るための社会学入門』(岩本茂樹)。

 

「人と人との関係、人と社会の関係を捉えようとする社会学の知」。

 

3年前に読了した一冊。

加筆・修正の上、投稿させていただきます。

 

私自身と、「社会学」との出会いから、書き起こしたいと思います。

今から39年前(当時)の、大学の教養課程で、「社会学」の授業を受講したところまで、さかのぼります。

テキストは、『社会学の基礎概念』とサブテキスト。
たまたま、東洋大社会学部に学ぶ、高校時代の同級生がいるということから、受講したということもありますが。

私は最前列で、一つでも何かを吸収してやろう、と受講しておりました。

ドイツの社会学者、テンニースが主張した「ゲマインシャフト・ウント・ゲゼルシャフト」などを新鮮な気持ちで受け止めた覚えがあります。
また、日本人では新明正道氏の名前を知ったのもその頃。

実は、そのN先生から直接、「文理学部社会学科へ転部・転科しないか。」と声をかけられました。
かけられたのは、クラスの中で私だけ。
前期試験は裏面まで、埋め尽くしたことが評価されたんでしょうかね。
一部、クラスメイトの女子2人は、料理の作り方を書いて、ごまかした、と聞きました。
栄養学じゃねえんだから、と思いました。

何より光栄なお話でしたが、悩んだ末、「経済理論を学びたくて、経済学科を選んだので、申し訳在りません。」とお断りいたしました。
もし、お受けしていたら、文理学部の学生として、社会福祉などを研究していたかもしれません。
今とは違った人生を歩んでいたかもしれません。

さて、目次から内容を概観してみます。
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1、社会学の扉を開こう−メタ・メッセージ
2、「ファッションの流行」を社会学する−行為の意味解釈をめぐって
3、“私探し”にさようなら−鏡に映る自己
4、お葬式も舞台!?−演技する社会
5、ラッシュ時の息苦しさ−プロクセミックス(人間のなわばり)
6、色メガネで社会を見ていない?−つくられる現実
7、趣味に序列がある?−日常における異文化遭遇
8、この世は見世物の世界−映像を社会学する
9、あの愛をもう一度−文学から社会学を学ぶ
10、君はレオポンを知っているか?−科学の進歩と幸福
11、権力って見えているの?−権力論(1)
12、知識やデータに動かされて−権力論(2)

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230頁の本書を読み、初めて「社会学」の講義を受講した頃の気持ちを思い起こさせてくれました。

当時、学んだ社会学のテキストに比べて、内容も現代社会をフォーカスした内容になっていました。
それだけ、基本を押さえながら、噛み砕いた内容になっている、ということだと思料。

さまざまな観点から、社会というものを見るのが、まさしく「社会学」と感じました。

大学時代に、社会学を専攻された方には物足りなさを感じられるかもしれません。
逆に言えば、全くの初学者を意識した一冊であるということだと思います。

「社会学」の入門書の入門書として、一読いただけたらと思います。

あらためて、知的好奇心をくすぐってくれた本書に感謝いたします。

(2016・1・13読了)