★村田諒太選手よ熱いファイトをありがとう!/特別編/No.1353 | ◆ ボクシングを愛する猫パンチ男のブログ ◆

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村田諒太選手の現役引退記者会見!

日本ボクシング界史上初となるアマチュア(五輪=金メダル)とプロの王座獲得と両方で頂点に立った村田 諒太選手(37=帝拳)の現役引退記者会見が3月28日、東京都内のホテルで開かれました。長いようで短かくも感じたプロ10年間の現役生活でした。


(Photos by nikkansports.com)

それでは村田選手が引退記者会見でメディア記者の質問に答える模様をどうぞ!(1分53秒)
※途中消除の場合ありです。



プロデビュー前の2013年、年頭に日本アマチュアボクシング連盟(現・日本ボクシング連盟)と村田選手の間で一騒動が起きていました。48年ぶり日本のアマチュアボクシング界に金メダルをもたらした至宝はアマ選手として現役を続行するのか引退するのかの時期メディアにプロ転向を仄めかしていた。このことで日連がアマ在籍中に禁止されているプロ側と接触したのではないかと疑いを持たれ騒動となったことを思い出します。結果的には引退勧告が出され引退届けを提出した直後にプロ転向表明となった。

2013年8月25日、プロデビュー戦。
73Kg契約(Sミドル級体重)の6回戦で当時OPBF東洋太平洋ミドル級王者だった柴田 明雄(ワタナベ)と対戦して2回右ストレート一閃でTKO勝ち。華々しい圧勝デビューを飾った。



その後は12連勝するものの無名選手相手のマッチメイクが続いてファンからの批判も聞かれました。
しかし、WBA世界ランキング2位に躍進すると必然的に13戦目から知名度ある実力者との対戦となった。
2017年5月20日、WBA世界ミドル級王座決定戦を当時WBA世界同級暫定王者だったハッサン・ヌダム・ヌジカム(フランス)と対戦して初回〜3回は手数でヌジカムのリードも4回村田が右カウンターでダウンを奪い、その後も優勢に試合を進めたもののまさかの12回1ー2(117ー110/111ー116/112ー115)のスプリット判定負けで初黒星となった。
どう見ても村田の勝利とする識者や関係者と多くのファンも判定に疑惑を持っていた。WBA団体は試合映像を検証した結果、ミスジャッジを認め会長自ら謝罪する異例の事態となってジャッジ2人を6カ月間の資格停止処分とするとともに再戦指令も出された。
2017年10月22日、再戦では村田が左右強打を打ち込みヌジカムが7回棄権した為、TKO勝ちで村田が見事14戦目にして王座獲得に成功。日本中が沸き返りました。

2018年4月15日、奪取するより難しい初防衛戦をEBU欧州同級王者でWBA6位のエマヌエーレ・ブランダムラ(イタリア)と対戦すると右ストレートで主導権を握り8回右フックでねじ伏せてのTKO勝ちで初防衛に成功した。
その後は2018年10月20日、米国ラスベガスで2度目の防衛戦をWBA3位のロブ・プラント(米国)と戦いスピードあるプラントについて行けず12回0ー3(8P/10P×2者)の大差判定負けで2度目防衛に失敗して王座から陥落となった。
しかし、この敗戦試合も再戦が認められ2019年7月12日、大阪でプラントと再戦すると2回右ストレートでダウンを奪い立ち上がったプラントに連打を浴びせてストップとなるTKO勝ちで王座奪還に成功。再び日本中が沸き返りました。
2019年12月23日、WBA8位のスティーブン・バトラー(カナダ)の挑戦を受け戦うと5回TKO勝ちを収め初防衛に成功。
この後は日本リング史上最大のサウル・アルバレ(メキシコ)とのビッグマッチ実現かと騒がれ注目された。しかし、交渉を開始したもののアルバレスのスケジュールプランや新型コロナウイルス拡大の影響で中断、結果的に交渉は進展せず消滅となった。
一方、次に村田選手が予てから目標であり憧れでもあったミドル級最強王者ゲンナデイ・ゴロフキン(カザフスタン)との対戦構想は交渉を重ねた結果、合意に達して成立、実現にこぎ着けた。
各スポーツ紙も"歴史的夢の対決実現"と報じた。
2022年4月9日、さいたまアリーナで"日本リング史上最高の対決"と銘打ってWBAスーパー・IBF世界ミドル級王座統一戦でゲンナデイ・ゴロフキンと戦い激闘の末に9回TKO負け。*(試合詳細は下部欄)

試合後、村田選手はリング上で憧れでもあったゴロフキンにカザフスタンの民族衣装をあしらったガウンをプレゼントされると、試合に負けた悔しさよりグローブを交えられた達成感が表情にあった。
この一戦に持っている力を全て出し切ったことでもう村田選手はリングに別れを告げるかのような表情にも映っていた。
そして、後のインタビューで「あの試合が僕の中では最後だと思っていた」と語らせたのだった。


(Photos by boxingscene.com)

まあ、村田選手は引退してもいろんな方面から引く手あまたでしょうね。まず、全国津々浦々からの講演会依頼などは2、3年間は続くでしょう。またボクシングの解説は理に適った理論派でもあり聴いていて判りやすく是非続けてほしいところ。
それに、自ら語っていた大学でのボクシング指導者として、あるいはスポーツ全般の指導者としても務まるでしょう。
第二の人生は多方面での活躍を期待したい。





★ ★ ★ 村田選手のラストファイト!★ ★ ★

【復刻欄】
《WBA(S)・IBF世界ミドル級王座統一戦》
開催日:2022年4月9日(土曜日)
開催地/会場:埼玉県さいたま市/さいたまスーパーアリーナ


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IBF世界ミドル級王者
ゲンナディ・ゴロフキン(40=O/KAZ)IMG_8474.JPG
VS.
WBA世界ミドル級スーパー王者
村田 諒太(36=O/TEIKEN)IMG_8269.JPG

村田無念、ゴロフキンが王座統一成功!

〈試合経過〉
初回、お互いジャブの突き合いも村田が右ストレート、左ボディーと打ち込むいいスタートを切った。
2回、左ジャブを繰り出すゴロフキンに村田の右クロスがヒットして追撃右ボディーでゴロフキンが後退する。
3回、ゴロフキンの左右がヒットして村田は一瞬フラついたが、右ボディーから更にボディー連打でゴロフキンが後退した。
4回、序盤からゴロフキンの左フックダブルを浴びた村田は怯まず右フックからボディー攻めで応戦。ゴロフキンも連打を返して激しい展開。ここまで両者は互角展開も村田が有効打で僅かにリードしているように映った。
しかし、5回からゴロフキンが手数を増やして右フック、左フックと打ち込み村田は劣勢気味。ラウンド中盤に村田も左右ボディーを打ち込むものの勢いは明らかにゴロフキン。
6回、序盤ゴロフキンの右フックで村田のマウスピースが飛んだ。
ここからゴロフキンの左右フックで村田は防戦気味。後半は村田も右ストレートを浴びせたがゴロフキンに効いた様子はない。
7回〜8回とゴロフキンが上下に打ち込みリードを広めた。
もう、村田の顔面は腫れあがっていた。

迎えた9回、ゴロフキンの連打攻撃に耐えた村田だったが、2分過ぎ強烈右フックを浴びて横向きでひざまずくようにダウン。この場面で村田陣営のタオル投入によってレフェリーは試合を止めた。

ーTKO・9回2分11秒ー

ゴロフキンがIBF王座の2度目防衛に成功するとともにWBAスーパー王座も獲得して統一に成功した。
9回、連打から狙いすました右フックで畳み掛けるその攻めは、予想していたようにやっぱりと言うほかなかった。
これで日本人3選手を血祭りKOに葬ったことになる。
40歳にして現役バリバリでこれから先、再び3団体〜4団体と統一していくんでしょうか?
ゴロフキンは唯一判定負けしたカネロ・アルバレス(メキシコ)が階級を上げたことで、老練王者がまたミドル級を席巻するのか非常に楽しみになってきました。

敗れた村田は前半戦の4回まではほぼ互角に見えたが、5回からペースアップしたゴロフキンの左右強打が火を吹き被弾すると徐々にペースを崩され攻めあぐねていった。
被弾が増えた8回から9回まで試合を諦めず、時折渾身の右ストレートを浴びせて見せたが、衝撃を半減させる巧さと打たれ強いゴロフキンには通用しない印象でまるで全盛期を思わせた。
しかし、村田は怯むことなく堂々と勇敢に打ち合ってみせたその闘争心には心から拍手を送りたい。
そして、この一戦は将来も語り継がれることでしょう。

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(Photos by nikkansports.com)

それではゴロフキンVS.村田戦を見逃した方はハイライトシーンでどうぞ!(4分9秒)
※途中で消除される場合があります。


【両選手の戦績】
★ゲンナディ・ゴロフキン/44戦42勝(37KO)1敗1分
★村田 諒太/19戦16勝(13KO)3敗


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