《ヘビー級の隠れた実力者対決!コウナッキVS.ヘレニウス戦》3月7日 米国/No.1043 | ◆ ボクシングを愛する猫パンチ男のブログ ◆

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《ヘビー級ノンタイトル12回戦》
開催日:3月7日(日本時間8日)
開催地/会場:米国ニューヨーク州ブルックリン/バークレイズ・センター


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IBF世界ヘビー級3位
WBA4位・WBO4位・WBC6位

アダム・コウナッキ(30=O/POL)IMG_5707.png
VS.
WBA世界同級7位
ロバート・ヘレニウス(36=O/FIN)IMG_5708.png

陰に隠れたヘビー級の両実力者登場です。
最初にコウナッキはポーランドから幼い頃に両親とともに米国ニューヨーク州ブルックリンへと移住した。
アマチュアでは米国のゴールデン・グローブで活躍してプロボクサーとなってからは主にニューヨークを活動拠点としている。
2017年7月15日、世界挑戦経験者のアルツール・スピルカ(ポーランド)と対戦して4回TKO勝ちで一躍注目された。
その後も元IBF世界ヘビー級王者のチャールズ・マーティン(米国)に判定勝ち、次に元世界挑戦経験者のクリス・アレオーラ(米国)に判定勝ちと立て続けに格上相手を退け4団体全てにランキングされた。
あの動けるデブとして有名となったアンディ・ルイスJr.(メキシコ→米国)に体形も攻め方も似ているのが面白い。
そして、人気が先行したコウナッキはこれまでノンタイトル戦のみで今回の試合に勝利して挑戦オファーか指名戦を引き寄せたいところでしょう。

一方、今年でキャリア12年目となる大ベテランのヘレニウスはスウェーデン生まれのフィンランド国籍の選手。
2008年5月17日、ドイツでデビューすると近隣諸国を転戦して10連勝した。
2010年1月30日、活動拠点のドイツに戻って元IBF世界ヘビー級王者のラモン・ブリュースター(米国)と対戦して8回TKO勝ちの大金星で一気に知名度をアップさせた。
その後もEBU欧州ヘビー級王座を皮切りにWBO、WBA、IBFの地域王座を総なめして4団体全てにランキングイン。
しかし、順風満帆とはいかなかった。
2016年4月2日、23戦目で世界戦経験者のヨハン・デュオーパ(フランス)とWBCヘビー級シルバー王座決定戦で対戦すると6回TKO負けの初黒星を喫して22連勝でストップした。
その後は再起して連勝したが、2017年10月28日、数々のトラブルで有名な問題児(笑)のディリアン・ホワイト(英国)とWBCヘビー級シルバー王座決定戦を戦いホワイトの喧嘩殺法に根負けする0ー3判定負け。
2019年7月13日、世界戦経験者ジェラルド・ワシントン(米国)と対戦して7回まで2ー1とリードしていたものの、8回逆転TKO負けで3敗目となった。
そして、今回ノンタイトル戦ながらも勝てばWBAから指名戦を約束されるという大事な一戦を迎えた。


ヘレニウスが不利予想を覆す4回TKO勝ち!

〈試合経過〉
初回、お互いジャブの突き合いで様子見も巨漢(身長200cm)のヘレニウスが潜り込んでくるコウナッキに長いリーチで押し返す展開で始まった。
2回、コウナッキが強引にグイグイ前に出て懐に入ると左ボディから左右フックを浴びせてヘレニウスを後退させる。
しかし、3回からヘレニウスもコウナッキのフックを浴びながらも距離を取って長いジャブを突いてプレッシャーをかけると右ストレート、左右フックと浴びせて巻き返していく。

迎えた4回、早々激しい打ち合いでヘレニウスが連打から前に出て右ストレート、左カウンターと浴びせるとコウナッキは背中からゴロンとタウン。ダメージはあるもののコウナッキは立ち上がって続行に応じて再開。
ヘレニウスがここぞとばかりに追撃の手を緩めず左右連打を浴びせてコウナッキが防戦一方となったところでレフェリーが割って入り試合を止めた。

ーTKO・4回1分8秒ー

今回、ヘレニウスはWBA4位をTKOで下したことで評価は上がり世界挑戦へ指名されるのは間違いなさそうです。
おそらく、ヘレニウス陣営はWBAスーパー王者で3冠王座を束ねるアンソニー・ジョシュア(英国)は次戦が決定していることから、WBA正規王者のマヌエル・チャー(ドイツ)を標的にするでしょうか。

一方、コウナッキは対戦前の予想では6:4で断然有利とされたが、一瞬の隙を突かれて畳み掛けられてしまった。
勝てばいよいよ世界初挑戦の夢を引き寄せるところだったが、痛い初黒星で挑戦は泡と消え出直すしかない。

まあ、ヘビー級はほんの一撃で形勢が逆転してしまうから見応があるんですね。

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(Photos by boxingscene.com)

ヘレニウスの4R畳み掛けるシーンをどうぞ!(1分)


〈4団体ヘビー級王者〉
WBAスーパー王者 アンソニー・ジョシュア(🇬🇧英国)
WBA正規王者 マヌエル・チャー(🇩🇪ドイツ)
WBC王者 タイソン・フューリー(🇬🇧英国)
WBC暫定王者 ディリアン・ホワイト(🇬🇧英国)
IBF王者 アンソニー・ジョシュア(🇬🇧英国)
WBO王者 アンソニー・ジョシュア(🇬🇧英国)

【両選手の戦績】
★アダム・コウナッキ/21戦20勝(15KO)1敗
★ロバート・ヘレニウス/33戦30勝(19KO)3敗