《WBOインターN・ヘビー級TM》
&《WBCヘビー級シルバー王座決定戦》
開催日:12月21日(日本時間22日)
開催地/会場:英国ロンドン/カッパー・ボックス・アリーナ
WBOインターNヘビー級王者・WBO世界6位
ダニエル・デュボア(22=O/GBR)
VS.
WBOアジアPヘビー級王者・WBA世界12位
藤本 京太郎(33=O/Kadoebi.H)
デュボアが圧倒、藤本は無念のKO負け!
〈試合経過〉
初回、序盤から巨漢のデュボアが左ジャブを突いて藤本を退がらせる。ラウンド中盤にはデュボアが右ボディー、左フックと繰り出すと押され気味の藤本は手が出ないままラウンドのゴング。
2回、相変わらずデュボアのジャブが有効で1分過ぎ、藤本が右を出そうとした瞬間、デュボアの鋭い左ジャブで尻もちダウン。藤本は立ち上がって再開するとデュボアの追撃に右で応戦するものの届かない。
残り1分を切ったところで藤本が潜り込もうとした瞬間、デュボアの強烈右フックが藤本の顎に炸裂するとキャンバスに大の字ダウン。藤本は立ち上がれなかった。
デュボアが評判通りの強さを見せつけてのKO勝ちでWBOインターナショナル王座の初防衛に成功するとともにWBCヘビー級シルバー王座を獲得した。
これで次回の世界ランキング発表でおそらく4団体全てにランクインでしょう。
ーKO・2回2分10秒ー
無念の藤本は英国特有の雰囲気に飲まれたのか全くというほど手が出ず攻撃できないまま惨敗に終わってしまった。
2012年12月31日、大阪府立体育会館でOPBFヘビー級王座決定戦をソロモン・ハウモノ(豪州)と対戦して5回TKO負けして以来の敗北です。
これで世界戦も遠のいてしまったのは残念。
まあ、ヘビー級のアジア王者とヨーロッパ王者の歴然とした力の差が見えた一戦でした。
しかし、これから先、日本人ヘビー級選手の先駆けとして本場英国のリングに上がったことは称えたい。
(Photos by fightnews.com)
【両選手の戦績】
★ダニエル・デュボア/14戦14勝(13KO)無敗
★藤本 京太郎/23戦21勝(13KO)2敗
《WBC世界Sウェルター級タイトルマッチ》
開催日:12月21日(日本時間22日)
開催地/会場:米国カリフォルニア州オンタリオ/トヨタ・アリーナ
WBC世界Sウェルター級王者
トニー・ハリソン(29=O/USA)
VS.
WBC世界同級1位・前WBC世界同級王者
ジャーメル・チャーロ(29=O/USA)
ジャーメル・チャーロが王座奪還に成功!
前王者のチャーロが2回左フックで王者ハリソンからダウンを奪ってそのまま決まってしまうかに思われた。
しかし、ハリソンは4回から技巧を生かして徐々に巻き返して回を重ねていく。
そのままフルラウンドまでもつれ込むかと思われたが、試合の流れは一変する。
迎えた11回、チャーロの左フックでハリソン2度目のダウン。立ち上がって再開すると手を緩めないチャーロがコーナーに詰めて連打を浴びせるとハリソン3度目のダウン。ここでもハリソンは立ち上がって続行が許されたが、再びロープを背にして連打に晒されたところでレフェリーは試合をストップさせた。
チャーロはリベンジで1年ぶり王座に返り咲いた。
ーKO・11回2分28秒ー
初防衛に失敗した王者のハリソンはストップに不満を示したが、当然、聞き入れられるはずもなく、ラバーマッチ(3戦目)を願い出ることしかないでしょう。
10回までの採点は拮抗していた。
95ー94(ハリソン)
93ー96×2者(チャーロ)だった。
もし、ハリソンが前回の対戦交渉でオプション契約(興行権)していればスムーズにいくでしょうが、そうでなければオファーを待つかもしくは王座挑戦権の懸かった試合に出場して勝利するほか手はない。
(右はWBC世界ミドル級王者の兄ジャーモル)
(Photos by boxingscene.com)
【両選手の戦績】
★トニー・ハリソン/31戦28勝(21KO)3敗
★ジャーメル・チャーロ/34戦33勝(17KO)1敗
《WBC世界フライ級王座決定戦》
開催日:12月20日(日本時間21日)
開催地/会場:米国アリゾナ州フェニックス/トーキング・スティック・リゾート・アリーナ
WBC世界フライ級1位
フリオ・セサール・マルチネス(24=O/MEX)
VS.
WBC世界同級2位・元WBC世界同級王者
クリストファー・ロサレス(25=O/NCA)
マルチネスがTKOで新王者!
マルチネスが2回、激しい打ち合いで右眉をカットして心配されたが、3回以降ボディー攻撃から左右フックが冴え、9回疲れの見え始めたロサレスに左右ボディーからフックを浴びせたところでレフェリーが試合をストップさせた。
マルチネスは2度目の世界チャレンジで王座を獲得した。
ーTKO・9回1分19秒ー
元王者のロサレスは前半戦はジャブから左右で応戦したが、ボディーやフックを浴びて徐々にダメージが溜まり、9回ついに連打を浴びたところで試合を止められた。
ロサレスの王座返り咲きは成らなかった。
マルチネスは今年8月31日、前王者のチャーリー・エドワーズ(英国)に挑戦して3回KO勝ちしたかに見えたが、ダウンした相手に加撃したとして無効試合となった。再戦指令が出されたが、そのエドワーズが王座を返上した為、王座決定戦として認定された。
負けたロサレスを覚えている人もいるでしょう。
そうです、昨年4月15日、横浜アリーナで日本の連続KO記録(16KO)を目指していた王者の比嘉 大吾(白井・具志堅)に世界初挑戦して9回TKO勝ちを収めて王座を獲得した選手です。
そして、初防衛戦ではチャーリー・エドワーズに0ー3判定負けして王座から陥落。
今回、王座返り咲きのチャンスだったが、皮肉なことに初のTKO負けでした。
(Photos by tudn.com)
【両選手の戦績】
★フリオ・C・マルチネス/17戦15勝(12KO)1敗1NC
★クリストファー・ロサレス/34戦29勝(20KO)5敗