ホントにがっくりくる瞬間。
仕事で、
本当にクッタクタに疲れて
それはもう疲れ果てて
ボロ雑巾のように終電に乗り
やけに混み合う社内
ほろ酔いオヤジたちがその身体中から解き放つ
発酵したアルコールだか首まわりの脂だかの
甘い甘いニオイのシャワーを
息もできないぐらいに浴び続けながらも
やっとのことで人気の少ない駅に降り立ち
長い地下鉄のエスカレーターを登って
暗い地上にボロッと吐き出され
ズルズルと足を引きずりながら歩きに歩いて
自宅のマンションまでなんとかたどり着き
郵便受けには出張マッサージのチラシ1枚
捨てる訳にもいかず手にしたままエレベーターに乗り込み
チラシの女の子、あれ、モーニング娘。にいなかったっけ、
いや、杉浦幸の方が似てるかな、
なんて考えているうちにエレベーターが止まって扉が開いて、
さぁ、やっと家だ、と
降り立った瞬間。
アレ。
似てるけどちょっと違う。
この階は、自宅のある5階じゃない。
くっと振り返る。
む。
むぅ。
8階。
オフィスと同じ。
どんより。
コレは効くゼ。