ホンモノのこだわり | 素敵やん

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偉人たちの言葉って、感動するやん、素敵やん。


昼休み、とあるアホ男子校の食堂にて。




「A組に佐川っておるやろ。」


「あぁ、あの郭泰源に似ているやつか。」


「郭泰源って。

 それ、顔が逆三角形なだけやん。

 どうせなら、沖田浩之って言ってあげてよ。」


「ひかる一平じゃダメか。」


「あぁ、たとえ、広岡瞬でもな。」


「で、?」


「でさ、あいつ、B組のカマバタってポッチャリした男おるやろ、
 そのカマバタを越木岩神社に呼び出して、

 付き合ってくれって告白してキスを迫ったらしいで。」


「えっ~!!!

 あいつホモやったんか。

 よう見たら、結構男前やのに。」


「そうそう。

 しかも越木岩神社って子授けの神社やで。

 これ結構マジって話やろ。」


「そういえば、休み時間、2人で1コの椅子に座って、

 歴史の年表を一緒に覚えよぅなぁラブラブ

 って肩組んでて、不自然な感じしたもんなぁ。」


「志望校だって、ワザワザ同じにしたらしいで。」


「突然文転したのも、それか。。。」


「相当マジやな、それは。」



そこへちょうど佐川が、

食べ終えたばかりのゴムうどんのトレイを持って通りかかる。




「おっ、おい、佐川、ちょっとこっちこいや。」


「おっさん、久しぶり。調子はどうですか。」


「まぁ、座れや。」


「物理の試験は、まったくもってゼロでしたよ。

 まっサオ首切りです。ゲロゲロ。」


といいながら、

右手でゼロのマーク(というより、それはゼニのマークでしょ)をつくり、

そのまま手刀で首を切るポーズ。


なぜか、ご機嫌は、そこそこいいようだ。




「あのさ、噂聞いてんけどさ、

 お前、ホモなんか?」






バーンッ!



机を激しく叩いて立ち上がる佐川。



俺はホモやないっ!男が好きなだけやっ!」



「それ、定義が分からんから。」