「おぉ、ヘザー!ウェズリー!」

男が2人キャンプにやってきた。

「この二人は先の戦いで撤退した戦士団の二人だ。」

クリンが二人を紹介する。ヘザー戦士団は業界でも大手の戦士団なので名前は知っている。

「ウェズリー戦士団?」

「まだ新しい戦士団らしいわよ?」

キビの質問にアルマが答える。

「では私から…。」

ウェズリーが前に出る。

「この戦地にはパワーゴブリン、ケルベロス、ミノタウロスなど凶暴な上パワーのある魔物がいる。我々の戦士団も相応の防具で挑んだが、圧倒的な力の前に倒れた。」

しゃべり終えると粉々に破壊された盾をみせてくれた。
「今回は我々よりも前に民間の戦士団がいくつか向かったんだが、ことごとく撤退している。それだけ魔物は手ごわいんだ。」

上司のクリンの話を聞く。

「今回は我々と民間の魔法事務所、民間の戦士団、そして公務戦士が数人、団体数としては10以上で、総力をかけてこの戦いを行う。」

ふとアルマは上司の言葉が気になる。

「あの…『戦い』?」

「そうだ!我々も魔法を駆使して戦いに参加する。最終的には撃班、治療班、補助班に分かれて行動することになる。」

「アルマ…お前さすがにこの状況で戦いの他に何の仕事があるんだよ。」

「確かに」

「特に北の魔物は魔技や超技を使うのもざらにいる。油断してると例え回復班でも死ぬ恐れもあるからな。」
キビは南北の境界の街に着いた。街は荒れ果てていた。北側の魔物がかなり多くいる。

現場に着いたのはキビ達の「フォズ魔法事務所」が一番手らしい。

フォズ魔法事務所はキャンプを張り、魔法が近づかない様に結界を張った。

「今回は公務の戦士も数人投入されるみたいよ。」

アルマはテントを張り終え、一休みしながら言う。

「お役所仕事のあいつらがそんなに役に立つとは思えないけどなー!」

「何言ってんだ。お前公務の奴らってのは戦士になるために相当苦労するんだぞ。試験に北側に行くっていう話も聞くぐらいだし。」

南側に存在する魔物とは比べものにならないぐらい北側の魔物は強いという話はよく聞く。

「でも…なんつーか、俺は北側の出身だし。」

「バルダックの出世から今に至るまで一回聞いておきてぇな。」