ノアは逃げながら仲間を募った。魔獣ミッドガルハルナを倒そうというものは大勢いたが、「協力して倒そう」というものはなかなか現れなかった。自分で倒せるものだと信じ込んでいた自称勇者が無謀にも魔獣に向かっていき、帰らぬ人となっていった。

それでもノアは共に戦う仲間を集めた。20人ほどではあったが、この程度の人数でも動きようによっては倒せるかもしれないという期待はあった。

「ノア!作戦は?」

シメオンが声をかけてくる。

「もう少し待ってくれ。この本に答えが書いてありそうなんだ。」

「分かった。」

シメオンは部屋を出て行った。すると、アルジが声をかけてきた。

「大丈夫か?」

「あぁ。ミッドガルハルナを別世界に追いやるんだ。」
ノアは家から離れていた。すると、家を突き破りながら巨大化する友人の姿が見えた。

「ノア、あいつはもはや友人のミッドではない!魔獣ミッドガルハルナだ!」

「・・・。」

「もはやアルジの力でもどうすることも出来ない。しばらく身を隠すぞ。」

「・・・分かった。」
ノアはミッドの元へ急いだ。

「ミッド!お前のその手!なんとかなりそうだぞ!」

ミッドの部屋に入り、思い切り叫んだ。

「いや・・・」

「ミッド?」

ミッドはベットの中にいた。布団に包まって、震えていた。

「ノア・・・逃げろ!」

布団は燃え上がり、そこから全身青色の肌になったミッドの姿が現れた。

「俺の・・・意識が・・・とぶ・・・」

「ミッド!」

「ノア!ここは退くんだ!」

頭の中でアルジは叫んでいた。

「あそこまで侵食しているともう俺の力では対応しきれない!」