前回は出所後の方が色々と『欲』や『甘え』

がでてきて、大変ですって話を書きました。

 

 

出所後はシラフでの社会に慣れるのに必死でした

 

 

私が刑務所を出所した後は、更生保護施設に

お世話になりました。

 

 

最初は保険証を作りに行ったり、服役中に

更新出来なかった免許証の更新に行ったり

と1日1つの用事を済ませるだけでも

疲れていました。

 

 

地元ではなかったので車がなく

地下鉄やバスを使ったり
 


徒歩などで用事を済ませることが多かった

せいもあると思います。

 

 

出所後2日目くらいの時に私は

2回、救急搬送されています。

 

 

2年10ヶ月という月日を、自由のない

閉鎖的な建物の中で過ごしました。
 

その為人に酔い、社会に酔い

体と心がついていかず、自然と体に

力が入り意識を失ってしまいました。

 

 

搬送先の病院でも原因がわからず帰ってきました

 

 

後から聞いた話ですが、口に力が

入っていたので

施設の先生がタオルを噛ませてくれていた

そうです。

 

 

今、考えたらいきなり社会に出た事で

適応出来なくなったのだと思います。

 

 

保護施設での集団生活、そして仕事探しと

とにかくやる事が沢山ありました。

 

 

社会に出てきてのんびりしたい気持ちの

反面、今までを取り戻すことへの焦りが

入り混じっていました。

 

 

刑務所での時間の流れと、社会の時間の流れ方は全然違いました。


社会の時間の流れに慣れるまでには

一定の時間がかかりました。
 


自分が悪い事をして捕まったのは十分

理解していますが、長い間拘束されている

と心身共にダメージが凄くありました。





なかなか昼間の仕事に馴染めない

 

 

出所後はすぐに昼間の仕事をしたかと

言うとそうではありません。

 

 

保護施設にいる間にクリーニング屋で

3時間のバイトをするだけで精一杯でした。

 

 

長い間刑務所で限られた生活をして

きたのもあり、きっと筋力も体力も

落ちていたと考えられます。

 

 

満期を迎えてもなかなか仕事が出来ず

生活保護を受けていた時期もあります。

 

 

「なかなか仕事に就けず」ではなくて

仕事をする自信がなかったのが正直な

気持ちです。

 

 

今までは風俗や夜のお店で働いていた私は

昼間の仕事の経験も、学歴もないからです。

 

 

唯一、「中華料理店」でバイトした事が

ありました。

夫婦で経営していて、物凄く良い人でした。

 


旦那さんは中国人でカタコトの日本語に

笑わせてもらったりして楽しかったです。

 

しかし、そこも続きませんでした。

 

 

とにかく精神的に弱っていたし、自分に

自信がなかった。

 

 

そして、くよくよ悩んで、人の目に怯えて

自分の殻に閉じこもっていました。

 

 

犯罪者の壁

 

私は姉の結婚式に出席できませんでした。

 

 

姉はハワイで挙式をあげるという事で


私もそれに合わせて子供のパスポートと

自分のパスポートを取得して、ハワイに

向けて準備をしていました。

 

 

しかし、直前になり姉から

『◯◯(私)は今回、我慢して欲しい。

子供達はきちんと面倒を見るから

子供だけ連れて行きたい』と言われました。

 

 

周りの元受刑者であっても海外に行けてる話も

聞いていましたし、私自身、離婚した際に

旧姓に戻さず前の旦那の名字でしたので


仮に犯罪検索をされても

逮捕時の名前ではないしパスポートも取得

できているし大丈夫だと思っていましたが

 

 

いくら刑期満了してから年数が経っていても、もし入国審査の時に前科がわかり、万が一私だけ

入国できなかった時


「なんでママはいけないの?」って


なる最悪な状況を姉は避けたかったそうです。

確かに子供の事を考えたら、「そうだよね。」って頭ではわかっていてもとても悔しかったです。

ここでも元受刑者という壁を感じ、

荒れた時期もありましたが


悔しさが勝ちまた頑張ろう!ってなり

ました。



前科者座談会に参加しました



依存症子さんが開催している座談会です。


一回目はチャット参加しましたが


今回はチャットではない形で参加させて

頂きました。


毎回、緊張して心臓がバクバクしていて

心拍数も上がっています笑笑


これからは参加の回数を重ねながら

極度の緊張も減らしていけたらいいなーって

考えています。



そして久しぶりに「刑務所あるある」の話が

出来て楽しかったです。


私は普段、元受刑者を隠しながら生活して

います。



だから尚更、座談会でしかお話し出来ない

事もあり座談会の大切さを実感しました。



さて、最近のハーレークィーンは

試験が近づくにつれて焦りが出始めました。



子育てをしながらの勉強は気が散ります。

でも子供がいるから頑張れる部分もあります。



そして元受刑者という過去は変えられない


けど、『元受刑者』に見えない様に


『元受刑者』とバレて後ろ指さされても

前を向く姿勢を忘れず、そして元受刑者や

犯罪者の見本になれる様に頑張って行きたいと考えています。



そして本日最後の話☟



つい先日、私が通っている精神科の先生に

『俺は◯◯さんが頑張っている事が嬉しい』と

初めて言って貰えました。


荒れていて凄い時を知っている先生です。


あまり口数も少ない先生ですが、その先生

が言ってくれた言葉は本当に本心だと

思います。



今日も読んで頂きありがとうございました。また来週😊