前回は過去は変えられないけど
過去の自分を振り返る事で
「自分を知るきっかけ」作りになる事について
書きました。
◯◯(私)の優しさで変われた
私の中では彼に対する『甘やかさない支援』は
決して楽な事ではありませんでした。
私は今まで彼を『良かれと思い』そして
『彼の為だと思い』甘やかしてきたからです。
波風立てない様に自分が我慢をして彼の
言う事を聞いている方が、私には楽でした。
その行動が彼の問題行動の「促進剤」になっていた事にも気づかずに波風を立たない様に一生懸命になっていました。
「いつかわかってくれるだろう。」
そんな事を願いながら、いつの間にか『共依存』になっていました。
しかし今回私は
彼の度重なる逮捕をきっかけに私が刑務所に行った時にしてもらった母からの『甘やかさない支援』をする事にしました。
『甘やかさない支援』が果たして彼に適応するのか?私だけに効果があっただけで彼に効果はあるのか不安ではありましたが、今まで波風立てない様にしてきても効果はなかったので決断するまでには時間はかかりませんでした。
それに加えて、今まで自分の感情に沢山蓋をしてきた我慢の限界もあり、実行に移せたのも正直あります。
『甘やかさない支援』をしていく中で彼に厳し過ぎるかな?
冷た過ぎるかな?
沢山考え、悩んだ時期もあります。
今まで私がしてきた支援の逆の行動をする訳ですから、私自身もしんどい時もありました。
先程も書きましたが『我慢する方が楽』だった私には向かい風に向かって歩いている気分でした。
そして
自分の意見や意思、あらゆる感情を相手に伝える事は私にとったら重労働でした。
つい先日、彼はGWの為帰省していました。
数日一緒に過ごす中で「あれ?変わった」と思う事が沢山あった事にびっくりしました。
・不貞腐れる事がかなり減った
・『やってやった感』もかなり減った
・当てにする事がかなり減った
・押し通す事がかなり減った
↑↑
ざっくり上げたらこんな感じです。
前に比べたら一緒にいて疲れることが減りました。
あまりの変化に『あれ?変わったね。』と言うと
『◯◯の優しさで変われたんだよ。ありがとう』と言ってくれたのです。
私の中で甘やかさない支援は彼にとったら厳しいものではなく、優しさと捉えてくれているんだ!と感じました。
敢えて突き放す事で、彼自身に沢山の気付きを与える事が出来たのだと思います。
私が刑務所で『我に返った』のと同じく彼も今回の懲役で『我に返れた』のかもしれません。
自分の事で精一杯
彼は前まで、人の為に一生懸命に動いていました。
私から見ても『えっ?そこまでやる?』って思う事でも、自分の事より他の人の事に力を注いでいました。
人の事に首を突っ込み、刑務所に行く羽目になった事もあります。
彼自身も【境界線】が未熟だったのだと今になって彼の事を理解する事ができています。
そんな彼は今『自分の事で精一杯で他の人の事は構ってられない』と言っていました。
その言葉を聞いて私は
「ここまで、考える事が出来ているんだ」と安心しました。
そしてお酒が絡む事件や非行のニュースなどについて私が質問した時があります。
私『ニュース見た?◯◯市の○◯事件』
彼『あぁ〜あれね。見たよ。』
私『どう思った?』
彼『あれか?!笑。同じだったな。俺も。ヤバイなって思う。』
私『だよね。同じだったね』
彼『もう、あんな風になりたくないな。』
という会話をしました。
犯罪や非行に無関係の人からしてみると
・犯罪を犯さないのが普通
・非行に走るのはいけない事
かもしれませんが
何かのきっかけで依存や非行に手を染めた人が脱出するのには段階やタイミングがあり、遠回りはしたけれど彼も少しずつ回復の階段を登り始めていると感じました。
仕事は前から一生懸命でしたが、アルコールをやめて気持ちも入れ替える努力をしている彼は
今の出張先の人にも認められて、より一層モチベーションが上がっているところです。
そして、彼を見ているとやはり彼は恵まれていて
その環境に順応する力がついてきていると
感じました。
今までは何かに気を取られて、恵まれた環境を
仇で返してしまう事をしていましたが、今では恵まれた環境で成長しようと頑張れているかの様です。
小さな幸せや感謝を感じながら
出所後の生活を送っている彼は
まだ出所して7ヶ月ちょっと。
前までの彼なら出所して7ヶ月くらいの頃は、もう既に怪しい橋を渡っていましたし、いつ捕まってもおかしくない状況でした。
でも今は安全な橋を渡り始めたといった所です。
捕まる気配もありません。
私自身、完全に安心している訳ではありませんが今の彼のままを進んでいけば『更生の道』が開けてくると思うので信じています。
GW中、喧嘩してしまうかな?って
思っていましたが「仲良く過ごせた」という事は
私達の大きな成長でもありました。
では、また来週![]()