前回は出所後スリップした彼の話と
周りの理解が少ない事に触れて書きました。
 
 

彼の為に一生懸命尽くしていました

 

前回は逮捕時から沢山の支援をしてきました。

 

 

・保釈する

 

・手紙を小まめに書く

 

・面会も月2回行く(近かったから)

 

・頼まれた本を入れる

 

・出所時はお迎え

 

私自身、彼が依存症とも考えもしなかったし

彼は反省していて、次こそはきちんと社会復帰が出来る!と思っていました。

 

ましてや10回目の刑務所。

もう懲りていると思っていました。

 

 

彼から送られてくる手紙に喜び、

彼からの手紙を毎日待ち

 

時には凹み、不安になっていました。

 

裁判の時、初めて号泣した彼を見て

 

「泣くくらいだから反省しているから

きっと大丈夫だっ!」と感じましたし

 

 

男の世界に浸かっていた彼が流す涙は

本物だと、思って信じていた部分も

ありました。

 

次こそは大丈夫。

そんな甘い期待をしていました。

 

 

しかし刑期を終え、出所した彼は

少しの間は大人しかったものの

 

お酒を飲み、眠剤を乱用する様になって

きたのです。

 

自分の事しか考えず、少し頑張っただけで

「俺って偉くない?」と

褒めてもらおうとします。

 

認められたい欲求が増し、だんだん

行動もおかしくなり、空回りをし

いよいよ飲酒事故を起こします。

 

そして逮捕。

 

 

私の決断

 

今回捕まってから

保釈中も飲んでいましたし

眠剤も乱用し、反省している人のする事

ではない生活でした。

 

そんな彼に嫌気がさし、甘やかさない

支援をする事を決意しました。

 

・手紙はあまりかかない

 

 書いても「待ってる」とか「頑張って」

 とかは書いていないです。

 

 

・依存症の本の差し入れ

 

・面会も行かない

 

・ブログのコピーの差し入れ

 

・柄受け辞退

 

とにかく良い意味で突き放しました。

 

 

中にいるから響く

 

彼は今回の「甘やかさない支援」は

辛くきつかったと言っていました。

 

収監されてから、期待していた私からの

手紙は届かず、食事も喉を通らず

凹んでいくばかりたったそうです。

 

 

 

↑↑

 

このブログに書いた様に箇条書きにした

尻拭い行動を手紙に書きました。

 

 

そして辛かった事や怖くて言う事を

聞いていたことも素直に書きました。

 

彼は箇条書きにされた尻拭いを読み

 

「こんな辛い思いをさせていたんだ」と

辛くなったそうです。

 

シラフになり、言われて初めて気付く

自分の問題行動。

 

 

刑務所という場所にいるから尚の事

自分の問題行動が胸に突き刺さったので

はないかと思います。

 

彼は出所してからスリップしていますが 

 

ただ単に私がOK出しているものだと

勘違いをして飲んだみたいです!

 

そしてスリップした彼に、正直な気持ちを

冷静にありのまま伝えました。

 

彼は私の気持ちを聞いて

 

「◯◯(私)の嫌がる事はしたくない。

お酒と◯◯(私)を天秤にかけたら

◯◯を失いたくないからお酒は飲まない」と

言っていました。

 

私は出張先でスリップすると思って

いましたが、声の質や話の内容などから

恐らく飲んでいないのは信用出来るかと

思っています。

 

ただ、

またいつスリップするかはわからない。

 

でも今、一つ一つ慎重に

前に進んでいる彼の成長は

 

尽くしていた時には全くなかった行動

 

なので私も

応援する姿勢を示しています。

 

そして人の意見を聞き入れる事が

出来る様にもなっています。

 

これも今までなかったです。

 

 

小さい事ではありますが、あれだけ

どうしょうもなかった彼が彼なりに

改善していこうと頑張っている姿を

見て、「甘やかさない支援」をしてよかった

と思えました。

 

 

尽くしていた時と違って、彼の

 

「直そう」とする努力が見られるのです。

 

 

私は今まで彼に自分の意見や気持ちを

ハッキリ言ったり態度に強く出したり

していなかったから

 

彼にも伝わりにくかったのだと

思っています。

 

相手のペースに巻き込まれていたので

 

そこを今、私も改善していこうと思い

 

自分の気持ちをハッキリと伝えて

 

嫌な時はきちんと行動と言葉で

示す訓練をしています。

 

これは彼に限らず誰に対しても

出来る様になりたいと思っています。

 

 

会話が成り立ってきた

 

彼に「自分がどういう特性があるのか

精神科に検査に行ってみてほしい!」と伝えた

ところ、、、

 

「そうだな!俺も思う。

一緒に来てくれる?」と不安そうでしたので

 

仕事の合間を見て病院に行く

事を約束しています。

 

そして「時間が合えば地元のミーティングに

一緒に行ってみよ?」との彼の誘いにも

驚きました。

 

当たり前の事かもしれませんが

それが、前の私達には出来なかった。

 

でも今回はどちらかが無理を言って

無理矢理ではなく、お互いすんなり

意気投合している状態です。

 

今回の受刑生活の中で「甘やかさない支援」が

与えた影響は少ながらず、行動や言葉に

現れてきている事がわかりました。

 

あくまでも私と彼との事ですので

 

誰にでも言える事ではないかと思い

ますが、半分諦めていた彼に対する更生。

 

でもそんな彼が少しずつ変わろうとして

いってる姿を見て皆さんにお伝えしたく

ブログを書いています。

 

前なら冷たくあしらっていた事でも

彼にハッキリ伝えたりしていく事で

私自身も成長させて貰っていると

感じています。

 

そして彼も私に言われて

イライラしたり、会話を逸らすのではなく

受け止める!

 

と言う姿勢が感じられます。

 

そして、私の考えになってしまいますが

刑務所と言う限られた空間だからこそ

 

「甘やかさない支援」によって

 

考える力・我慢する力・待つ力が

少し身についたのかもしれません。

 

 

出所して半月

 

 

始まったばかりです

 

まだまだこれからですが前回では

見受けられなかったことが沢山あり

私自身もビックリしています。

 

 

 

「俺がおかしくなったら警察呼んで

いいから!!」

 

 

彼から言われた言葉です。

 

私もそれに対して「呼ぶつもりだよ」

と返答しています。

 

 

 

以前と比べると人と人との会話が

成り立ってきているから、話をして

いても、前ほど違和感がないです。

 

出所してから人間断捨離も始め、

人と会う約束をしたりする事も

減りました。

 

私は彼に伝えました。

 

 

『今、前を向いている◯◯(彼)を

応援したい気持ちはあるけれども

前の嫌な◯◯(彼)が出てきたりして

辛くなる時がある。そうなると

処理に時間がかかるんだ。

そう言う時は不快に思わせる言動が

あるかもしれない。

でも嫌な◯◯が出てくることはずっと

なくならない。だから◯◯が更生を示し続けて

いって欲しい。」

 

と言う様な内容をメールで伝えています。

 

『俺がそうさせてしまった』と

返事が来ました。

 

言わなきゃ伝わらない

 

私の場合、『言っても無駄だ』と言う

感情が勝ってしまい、自分の気持ちを

後回しにしていたところがありました。

 

ですが、今回、彼に色々と伝えていく

中で、言わないと気づいてない部分が

彼にあることがわかりました。

 

「このくらい言わなくてもわかるかな?」

って事でも、ハッキリ伝えていかないと

彼の場合は気づかない。

 

そこも一つ勉強になった部分でも

あります!

 

彼に「怒らないから質問に正直に答えて欲しい」と尽くしていた時の事を聞くと

 

「あの時は甘えがあった」と

ハッキリ言っていました。

 

そして「あの時の俺はおかしかった」と

自分で言っていました。

 

 

今回の『甘やかさない支援』の時は

 

 

・見捨てられたと思った

・出所しても会えないと思った

・荷物は捨てられていると思った

・私からの手紙にとにかく凹み

 辛くなった

 

 

今の彼は

 

『人は必ずやり直せる』

『言葉は必ず形になる』

 

進藤さんのこの言葉が彼に響いて

いる様でもあります。

 

 

出所して半月が過ぎた彼に

『前回と今回の違いは?』と聞くと

 

『周りのペースに振り回されていない

感じ』との返答。

 

以前は周りのペースに振り回されて

イライラしたりした部分があったの

かもしれないと感じました。

 

 

私と母

 

私は母に聖書の話をした事があります。

 

話が弾みました!

 

散々、迷惑をかけてきた母と

同じ話題で話が弾み、同じ考えを

持てていた事に嬉しくも思いました。

 

ここまでくるのに15年。

 

あの時、私が道を外した事で

何もかもがダメになった様に思いましたが

 

今は刑務所に行った事を

後悔していません。

 

私の人生は

刑務所に行ったから今がある。

 

だから

 

これからも、自分が感じた事、経験した事

綴っていきますのでどうぞ宜しく

お願いします。

彼の出所後も、山あり谷ありだとは

思いますが、その事も書いていきます。

 

 

最後に

 

私は昔『夜回り先生』に憧れていました。

 

自分の経験がいつか活かせる様に

精進していきたいと考えています。

 

今日も長い文章を読んで頂き

ありがとうございました😊