ある日、唐突に京都へ行きたくなった。旅の虫に取り憑かれた、と昔の人はうまく言ったものだ。
行きたくなったら行くしかない。仕事の休みを調整して新幹線とカプセルホテルを予約した。
ということで、一泊二日の京都旅行へレッツゴー！
朝4時に起きて4時半に家を出た。東京から6時20分の新幹線で京都に向かった。今回の旅では、できるだけたくさんの神社仏閣プラス妖怪スポットを巡ることを目的とした。
8時半、京都駅に到着するなり、電車を乗り継ぎ、最初に向かったのは「松尾大社」である。松尾大社は大宝元年(701年)創建の神社で、お酒の神様として有名である。境内には、神使とされる亀の像がたくさん見られた。
松尾大社を満喫した後、電車を乗り継いで西院駅に向かい、そこからバスに乗った。
バスの中は観光客でいっぱいだった。特に外国人観光客が多く、車内には外国語が飛び交っていた。
私が向かったのは「鹿苑寺」である。応永4年(1397年)に足利義満によって造営された。舎利殿の「金閣寺」があまりにも有名で、世界遺産にも登録されている。
鹿苑寺を堪能した後、売店で買った豆腐豚まんをかじりながらてくてく歩いて、私は「平野神社」「大将軍八神社」を参拝した。
「大将軍八神社」では、外国人観光客が御朱印帳を持って並んでいたのに驚いた。ガイドさんがいたので、おそらく外国人向けの御朱印巡り体験ツアーでもやっているのだろう。
参拝のあと「妖怪ストリート」を歩き、「百鬼夜行資料館」に寄った。
さて、次は「相国寺」に行こうと思い、ちょうど来たバスに飛び乗ったら、なんと相国寺とは全く逆方向へ行くバスだった。
せっかくなので、そのバスに乗って「仁和寺」に向かうことにした。
「仁和寺」は仁和4年(888年)に宇多天皇が創建された。代々皇族が住職を務め「御室御所」と呼ばれ、国宝、世界遺産に登録されている。この時、金堂の五大明王壁画が特別公開されていた。
仁和寺を堪能した後、再びバスに乗って、今度こそ「相国寺」に向かった。
京都市内のバスは、どこまで行っても一律230円なので便利である。外国人観光客にとっても利用しやいに違いない。
「相国寺」は明徳3年(1392年)に足利義満が建立した。私は化け狐が祀られている「宗旦稲荷」をお参りした。
そこからてくてく歩いて、同志社大学の横を通り、「護王神社」に向かった。
「護王神社」は、平安京の造営に貢献した和気清麻呂を祀る神社で、境内では日本一のさざれ石や神使とされる猪の像が見られた。
その後、「禁門の変」で有名な蛤御門を通って「京都御苑」に入った。さて「京都御所」を見学しようと思ったのだが、入り口には警備員が立ち、御所周辺をパトカーが巡回していた。入り口では持ち物検査をされ、入門証を渡された。
「京都御所」を見学した後、三条実朝を祀る「梨木神社」をお参りして、紫式部が「源氏物語」を書いた邸宅跡地に建てられたという「廬山寺」を拝観して、私は「下鴨神社」に向かった。
途中、「出町妙音堂」にお参りをした。「京都で一番キツイみくじです」という案内に心をひかれ、おみくじを引いてみると、なんと「凶」でした！
てくてくと下鴨神社の参道である「糺の森」を歩いた。この森は森見登美彦の「有頂天家族」に登場する。
「下鴨神社」は正式名称を「賀茂御祖神社」という。古代豪族の賀茂氏が五穀豊穣の神として信仰したことが起源とされ、国宝、世界遺産にも登録されている。
「下鴨神社」を参拝後、敷地内にある「相性社」「雑太社」「河合神社」をお参りした。
明治43年（1910）9月10日、「雑太社」前の糺の森馬場で、関西で初めてラグビーが行われたことにちなみ、昭和44年(1969年)に「第一蹴の地」の石碑が建てられた。
まだホテルのチェックインの時間まで余裕があったので、私は出町柳駅から電車に乗って「京都精華大前」に向かった。電車の車内に天狗の面が飾られていたのにはびっくりした。駅からてくてく歩くと「頼光橋」という橋が見えてきた。
この橋には源頼光が鬼童丸という妖怪を切ったという伝説がある。
再び電車を乗り継ぎ、予約してあるカプセルホテルに向かった。チェックインをして、風呂に入ってから、私は京都の夜の街に繰り出した。
てくてく歩いて木屋町方面に向かった。途中、どこかで夕飯を食べようと思っていたが、街は観光客で溢れていて、どこの店も行列ができていた。
んで、ようやく入れた店が「鳥せい」という焼き鳥屋だった。生ビールを飲みながら、焼き鳥八串、鶏ももの西京みそ焼き、寄せとうふ、砂ずりキムチ、粕汁を味わった。
腹が膨れたところで街をうろうろしてみた。森鴎外の「高瀬舟」で有名な高瀬川沿いに花街が広がっていた。坂本龍馬と中岡慎太郎が暗殺された近江屋跡や冠者殿社、神明神社に出会した。
翌日は朝5時から動く予定だったのに、ずいぶんと飲み歩いてしまった。
2日目に続く！
