8月19日NHK-BS 《プレミアムシネマ》 枠で放映の 「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」 を観ましたカチンコ

 

 

ゾンビ初登場!(左)  避難者の運命は(右)

 

 

 1968年10月公開 「NIGHT OF THE LIVINGDEAD」。

 白黒映画なのでもっと古いのかと思ったら、自主制作同然の11万ドルという低予算だったかららしい。

 

 監督のジョージ・A・ロメロ(1940~2017)はホラー映画界の父と言われ、いわゆる ‟ゾンビもの” の先駆者だそう。

 

 ゾンビ登場は1932年の 「ホワイトゾンビ」 と古いのですが、意思なき死体が人を襲う・襲われた人もゾンビになる・頭を破壊しないかぎり攻撃は効かない、との ‟ゾンビ三原則” を確立したのが本作とのこと。

 

 今や膨大な本数のジャンルではありますが、先駆的作品というので観てみたら、驚くほど惹きこまれました。

 とくに冒頭で兄ジョニーが襲われ、民家に逃げ込んだヒロインのバーバラが、居合わせたベン、若いカップル、幼い娘を持つ3人家族と展開する人間ドラマが秀逸です。極限状況での恐怖絶望、エゴや喜怒哀楽、希望まで余すことなく描かれます。

 

 しかもクライマックスが衝撃。思わず え゛ええええ~~ と声が出たほどでした。こりゃすごいや。

 

 本作は単館のドライブシアターから人気が出て、世界配収3000万ドルを叩き出したらしい。当時のインパクトは今でも現役感あり。

 

 なお、ロメロ監督は 「ゾンビ」(1979) でさらにこのジャンルをグレードアップさせ大ヒットしたとのこと。いつか観てみたいです。

 

宇宙人くん 札束

 

 9月17日NHK-BS 《プレミアムシネマ》 枠放映の 「サンセット大通り」映画

 

 

旧スターの怪演!(左)  語り手のギリス(右)

 

 

 1950年8月公開 「SUNSET BOULEVARD」。こちらはリアルな白黒映画です。

 

 ロサンゼルス市街、サンセット大通りの大きな屋敷で、売れない脚本家ジョー・ギリスがプールに浮かぶ射殺体となって発見されます。屋敷の主は、サイレント映画時代の大スター、ノーマ・デズモンド。執事のマックスと静かに暮らしていました。

 

 ギリス自ら語りてとなり、‟なぜ僕はこうなったか” を半年前に遡って回想し、事件の顛末が描かれます―

 

 

 タイトルから、ハリウッドのオシャレな社交界とかデザイナーとか出てくるのかと思ったら、なんとサスペンススリラーでした。本邦の古いドラマ 「マドモアゼル通り」 とぜんぜん違う(笑)

 

 ギリス自体はしょうもないエゴ男で、ハリウッドで名声を得るためには周囲誰でも利用してやろうという卑しい心胆なのですが、本作のキモはノーマ・デズモンドの強烈キャラクター。

 

 サイレントからトーキーと移り変わり、世間から忘れ去られた自身を受け入れられず、夜な夜な過去の主演作にうっとりしながらトーキーを批判拒絶するあたり、狂気の演技です。

 

 扮するグロリア・スワンソン(1899~1983)はリアルなサイレント時代のスターだったそうで、まさに自己を投影したかのよう。

 

 全盛期は週に稼いだ100万ドルを惜しげもなく散財したとか、6度の結婚でケネディ大統領の父親と不倫もしていたとか、この方の人生が映画になりそうな。おかげで本作でアカデミー主演女優賞を ‟21年ぶりに” 返り咲いています。

 

 ハリウッドの光と影を存分に描写し、エンディングも出色。‟この時代ならでは” の空気を堪能した鑑賞感でした。