この数ヶ月で同じ電話が二度あったので記事にしときますメモ

 

 週末に固定電話がかかってきたのでなにかと出ると、朗らかな女性の声で、

 

 「以前、給湯器の点検をさせていただきました株式会社リプラスでございます。このたび、お住まいの××市内で給湯器を設置されているご家庭の法定点検を委託されましたので、ご案内の電話をさせていただきました。法定ですのでご負担はございません。家主さまお立合いのうえ、10分程度の点検をさせていただくのですが、〇日の午前〇時ごろのご訪問でいかがでしょう」

 

 

 「以前、給湯器の点検」 など頼んだ覚えがないので不審を感じ、「要りません」 と無感情で告げてガチャ切りした次第。しかしこの文言を反芻すると、実にアヤしい。

 

 リプラスというのは横浜市にある実在の給湯器取り付け工事の会社。いちおう検索で電話番号をチェックして問い合わせたら、そのような営業電話はいっさいしていないとのこと。まずは大手業者を騙る身元詐称ですな。

 

 法定点検なども、ホテルとかが使うような巨大な貯湯器械だったり、家庭用でもガス式であれば、約10年単位で点検はするそうです。当家のは電気式。それでも法定どころか義務でもなく責務なので、先方から電話がくることはありえないとのこと。

 

 委託というのも、今回は市から受けたかのような言い方でしたが、前にかかってきた電話では 「ノーリツから委託されて」 と言ってました。ノーリツは大手会社ですから、これまた問い合わせたら、そんな委託はしてないとのこと。同じくリンナイの名を出すケースもあるらしい。

 

 家主立ち合いのもと10分程度の点検、しかも負担なしと聞くと、そういうもんかと気楽にOKしてしまう人もいることでしょう。ところがじっさいに点検させたら 「故障(部品の劣化)がある、このままでは火災の危険も」 といって高額な修理、あるいは新しい器械への交換を迫られる、という商法であると国民生活センターのサイトが注意喚起しておりました。

 

 なにより、先方から日時を指定してくるなど、有無を言わさぬ気配がしてコワい。これも焦り、不安をあおって瞬時に承諾させる話術の一端なんでしょうね。こういうとき、わたくし みつまめはその場で疑念を論理立てて言葉にする賢さがないので、電話だと会話拒否のガチャ切りです。

 

 あとからSNSでこのような詐欺電話を検索してみたら、ヒットするわするわ。用例の電話文言はまさにかかってきた内容そのもので、なかには電話すらなく直接訪問するケースもあるそうです。いきなり来られたらイヤだなぁ。

 

 また、訪問日時の約束を取り付けて、それきり来ないというのもあるのだとか。これはその家の在宅状況をチェックして地域ごとの情報をまとめ、名簿化して裏の世界で売りさばく、という超悪辣な手口なんですって。コワいご時世です。

 

 みなさまにもこんな電話があるとご承知おきいただけますとさいわいです。なお、このさい過去の 「ヤな感じ」 シリーズも併せて。いったい世の中どうなってんでしょうね。

 

 → 「詐欺ハガキ ヤな感じ」

→ 「やねやね詐欺 ヤな感じ」

→ 「懸賞詐欺 ヤな感じ」