みつまめの「このレコード聴いてみたビックリマーク

WE’RE AN AMERICAN BAND」

GRAND FUNK

 

 

 古今東西あまり関係なく、みつまめのお気に入りレコードを披露している 「このレコ!」、今回はこのバンドのアルバムです。

 

 

GRAND FUNK(1972)

 

Vo&G:マーク・ファーナー

Key:クレイグ・フロスト

B:メル・サッチャー

Vo&Dr:ドン・ブリューワー

 

 

 

 

アメリカ

 

 今使っている代車にCDがついてないので、カセットステレオを車内に持ち込んでCTをかけてるというアナログ音楽ライフ中です(笑)。このテープも久しぶりに引っ張り出してじっくり聴いてたら、新鮮な発見がありました。

 

 1969年ミシガン州で結成の、文字どおりジ・アメリカンバンド。キャリアでいうとレッド・ツェッペリンやブラック・サバスと変わらない。

 

 本邦では、1971年7月キョードー東京主催 <ロックカーニバル> で来日し、豪雨の後楽園球場でライブをやったとか、2004年6月発売のオレンジレンジ 『ロコローション』 の盗作問題があったとき、原曲 『THE LOCO-MOTION』 が引き合いに出されたことが知られます。まぁ、それとてリトル・エヴァのカヴァーソングでしたが。

 

 デビュー当初は 《グランドファンク・レイルロード》。1972年から 《グランドファンク》 と改名してます。きっかけとしてはプロデューサーがかのトッド・ラングレンになったり、スリーピースだったのがキーボード奏者クレイグ・フロストを迎えて4人になったりの路線変更があったようです。

 

 

 

 

 タイトル曲 『WE’RE AN AMERICAN BAND』 が先行シングルになりビルボード1位。1973年7月発売のLPもアルバムチャート2位と、バンド史上最大ヒットになりました。あとから 『WALK LIKE A MAN』 もシングルカットされ最高19位。このバンドの人気はアメリカ本国のみ。イギリスではまったく無名です(笑)。

 

 そんなチャートアクションはともあれ、聴くと気づくのは、サウンドがギターよりキーボード中心で、さながらディープ・パープルみたいなこと。これがクレイグ・フロスト加入効果なのでしょう。しかもクラヴィネットやムーグといった当時先端のシンセサイザーを使っているので実にモダン。

 

 サウンドだけじゃなく、曲調もシンコペーションを多用していてまさにファンク。R&Bやカントリーも取り入れており、1970年代邦楽ロック、Char(チャー)とか原田真二、初期サザンオールスターズはぜったい影響受けたな、という印象の豊かな音楽性です。

 

 曲はマーク・ファーナーとドン・ブリューワーが半分ずつ書き、ボーカルもふたりが分け合っています。アリスみたい(笑)。『WE’RE AN AMERICAN BAND』 を歌っているのがドラマーだったとは、このたび初めて知りました。KISSみたい(笑)。

 

 全8曲40分。『STOP LOOKIN’ BACK』 のファンクロック、ファーナーの歌う 『CREEPIN’』 のギターブルースなど、聴きどころじゅうぶん。歌謡ロックではぜんぜんないので、雷鳴とどろく後楽園に35000人が熱狂したとは、当時の日本のロックファンはアツいというか、けっこう耳が肥えてたんですねぇ。

 

 それでは最後にベタながら、やはりタイトルナンバー 『WE’RE AN AMERICAN BAND』 ですヘッドフォン