本日は、わたくし みつまめがもっとも敬愛する邦楽アーティスト・井上陽水氏のカタログから、1曲をセレクトします。
今回は、『娘がねじれる時』。
1979年9月発売 「スニーカーダンサー」 収録曲。
陽水氏自身 「自分の曲で Ⓐ を付けられる」 と自賛しており、とくに1980年代~90年代はコンサートの定番曲でした。
小室 等さん経由で知り合った現代音楽の巨匠・武満 徹(1930~1996)と、その娘真樹さんがこの歌をいたく気に入ったというので、それ以来、歌うときに武満親子を思い出すらしい。なお、真樹さんは歌のように家出はしておらず、上智大卒で現在は洋画字幕翻訳者兼キングレコードのディレクターです(笑)。
とくに2番の ♪娘には父親が5人もいたが~ のくだりはメロディと歌詞のハマり具合がカンペキで、「他はぼんやり聴いててもらっていいんだけど、ここはみんな、よく聴いてよ!」(陽水氏) と思いつつ歌ってるんだとか。
この曲を含むアルバム 「スニーカーダンサー」 は、高中正義さんがギターとアレンジで全面参加した名盤。全国ツアーの千秋楽になった1979年12月23・24日の日本武道館 ‟コネクション・イン武道館” では高中さんとのジョイントコンサートが実現しています。
それでは 『娘がねじれる時』(作詞/作曲:井上陽水 編曲:高中正義) です。当時の動画がありましたので、あんまり映ってないけど、弾きまくる当時26歳の高中さんにもご注目。
♪真夜中の街角に キラリと光る
のら猫の瞳では まさかあるまい
家出する娘には 行くあてもない
おちついて考える事が出来ない
公園のベンチよりホテルの部屋で
恋人の唇が好きと動いた
勇気なら持ちなさい 得になるから
リンゴなら食べなさい 中の中まで
そのとき夜空がゆがむ 悲しい娘もゆがむ
心と体と愛がねじれる
娘には父親が5人も居たが
父親の会社には守衛も居ない
情熱と生産は反比例をし
社長には8人も愛人が居た
母親はいつまでも娘を探し
街中の札つきとネンゴロになる
父親はこれまでと闇に目をやり
のら猫の瞳から愛を感じる
そのとき夜空がゆがむ 悲しい娘もゆがむ
心と体と愛がねじれる