9月10日~24日、両国国技館開催の大相撲秋場所は、大関・貴景勝が11勝4敗から決定戦で熱海富士に勝ち、4場所ぶり4度目の優勝でした。

 

 

決定戦は必殺?はたき込み

 

 

 今場所はトップに立つ力士がころころ負け、4敗まで優勝争いラインが下がりました。まるで誰も優勝したくないような、ダチョウ俱楽部の 「どうぞどうぞ」 を連想するほど(笑)。

 結局、十四日目豊昇龍戦の負けで絶望かと思われたカド番貴景勝に優勝が転がり込みました。最後まであきらめちゃいけないと実感です。決定戦の取り口は...まぁ、なりふり構わずってヤツですな。

 

 デビュー最短17場所目でVかと期待を負った21歳の熱海富士。十三日目貴景勝、千秋楽朝乃山、決定戦貴景勝のどれかに勝てば決まりだったのにぜんぶ落としたので、致し方ない話でしょう。

 

 ここまでもつれたのは、ひとえに新大関豊昇龍と大関二場所目のカド番霧島が苦戦したから。

 とくに豊昇龍は大崩れするタイプじゃないのに、終盤連勝でやっとこさ勝ち越し。やっぱり新大関のプレッシャーなんでしょうか。それでも優勝を争う貴景勝と北青鵬を連破した相撲は強かったので、本領は来場所ですな。

 

 霧島も、新大関早々ケガしてしまい、先場所は途中出場するも負け越し。カド番の今場所は9勝6敗でした。貴景勝との大関対決の割りを崩される屈辱でしたので、同じく来場所期待です。

 

 優勝の可能性を残した大栄翔、高安、北青鵬はいずれも千秋楽を落とし、3人とか4人での決定戦にはなりませんでした。とくに高安...大チャンスを逸するのはこれで何度目でしょうねぇ。

 

 場所前、落合改め伯桜鵬が痛めていた左肩を手術で年内休養。年明けに十両尻か幕下上位での復帰となりそうで、いきなり興味索然でした。

 そういえば十両の川副改め輝鵬も途中休場だし、勝ち越した向中野改め天照鵬も、幕内の北青鵬も若いのにケガを抱えてる。炎鵬は首をやってしまったし、宮城野部屋の稽古はキツいのかな、と思いました。まぁ、キツそうですけど...

 

 替わって十両に上がってきた注目株は、元横綱稀勢の里の二所ノ関部屋、大の里。

 2000年石川県出身。日体大でアマチュア横綱になり、卒業後の五月夏場所で幕下十枚目付足でデビュー。二場所で十両十四枚目に来て、12勝3敗の好成績です。千秋楽に負け十両優勝は逃しましたが、まぁ要らないタイトルでしょう。

 

 193㎝のアンコ型と、申し分のない体格。三役どころか将来の大関横綱候補。きっと近未来に伯桜鵬と ‟伯里時代” を築くんじゃないかと、今から株でも買っときたい超逸材です。

 

 毎度取り止めなし、秋場所の感想でした。九州場所では横綱照ノ富士も戻ってもらって、横綱大関が盤石の様を観たいもんです。