7月9日~23日開催の大相撲名古屋場所は、関脇・豊昇龍が12勝3敗、決定戦で北勝富士を破っての初優勝でした。

 

 

豊昇龍、決定戦で初V

 

 

 場所前の話題といえば、新大関になり霧馬山から師匠の名跡を継いで四股名を改めた霧島。夏場所で復活優勝し、まだ勝ったことのない名古屋での優勝を狙う横綱・照ノ富士。

 

 そして大勝ちすれば三人揃っての新大関昇進まである関脇・豊昇龍、大栄翔、若元春の星取り模様でした。

 

 ところが、霧島が場所当日に右肋骨を痛めて休場。4日目から出場して6勝を挙げたものの、13日目から3連敗で来場所いきなりのカド番です。

 

 横綱照ノ富士は初日こそ勝ったものの、腰椎ヘルニアで4日目から休場。負傷はそのせいではないでしょうけど、3日目に敗れた翔猿のユルいまわしはヒドいと思う。こんな小細工しては金星も意味ありません。昔、千代の富士をキレさせた若嶋津か(古っ)。

 

 関脇陣では、大栄翔が10日目まで2敗だったものの終盤崩れて9勝。若元春も11日目まで3敗でしたが9勝止まりでした。ふたりとも立ち合い変化したり、星勘定の意識ありありで型が崩れてた。大関へのチャンスは相当なプレッシャーでもあったんでしょうねぇ。

 

 そんな計算狂いの場所を大いに盛り上げたのはデビュー4場所目、19歳の落合改め伯桜鵬でした。出身鳥取県倉吉市の旧国名伯耆と、同郷の名横綱琴桜、師匠白鵬からそれぞれ採ったとか。よく考えられたいい四股名だと思います。

 

 新入幕の前頭17枚目から10日目に勝ち越し。終盤にトップを走る錦木、北勝富士を連破して追いつくと、千秋楽に豊昇龍と決定戦進出を賭けるまでに。11勝4敗で技能賞・敢闘賞を受賞です。

 

 本割で伯桜鵬、決定戦で北勝富士に勝った豊昇龍は、これで大関昇進決まり。叔父さんの元横綱・朝青龍も 「涙がこぼり」(ツイッター) でした(笑)。

 豊昇龍といえば、土俵ではいつでも表情の険しい、プロレス用語でいう ‟ゴンタ顔” の人ですが、優勝を決めた瞬間泣き顔になり、優勝インタビューではカワイイ破顔一笑でした。きっとファンが増えたことでしょう。

 

 平幕から11日目まで独走だった錦木、決定戦まで進んだ北勝富士のおかげで意外やの大盛況。大いに楽しめた場所でした。