1月8日~1月22日開催の大相撲初場所は、大関・貴景勝が12勝3敗で、2020年九州場所以来3度目の優勝でした。

 

 横綱・照ノ富士休場のうえ、正代・御嶽海の陥落で大関以上は貴景勝ただひとり。角界の世代交代停滞というか、スター不足はここ数十年でいちばんマズい状況かも知れませんねぇ。

 

 優勝ラインが3敗まで下がったので、千秋楽結びの一番、貴景勝-琴勝峰の勝ったほうが優勝、と盛り上がる展開にはなりました。優勝の貴景勝はここ4場所連続ふたケタ勝利と安定しているので、春場所が綱取り挑戦になりそうです。

 

 

相星決戦で琴勝峰に勝ち貴景勝V

 

 

 貴景勝といえばかつての貴乃花部屋の愛弟子で、2018年九州場所での初優勝時、芦屋のお坊ちゃんなのが話題になり、父親もテレビに呼ばれる予定のまさにその日、貴乃花親方と河野景子さんが離婚発表。出演キャンセルになってワイドショーがその話題一色になるという、とんだ親方の仕打ちに見舞われた記憶が新しい。常盤山部屋に移って相撲に専念できるようになり幸いです。

 

 今場所、自分がもっとも期待したのが豊昇龍。

 先場所関脇で11勝を挙げ、体が大きくなってきた今場所は優勝候補、今年中に大関、いや横綱昇進まであると予感させ、初日から4連勝と好調でした。

 

 ところが、9日目に左足を捻挫してしまったのです...ここで負け越しではもったいなさすぎると本人も思ったか、一日だけ休場して強行再出場。左足は痛々しいかぎりでしたが、千秋楽で阿武咲(おうのしょう)がマゲをつかんでしまい、超ラッキーな8勝目を挙げました。おかげで来場所につながります。

 

 大関陥落の正代は、関脇からの復帰条件だった10勝どころか、6勝9敗の負け越し。前頭二枚目の御嶽海は7勝8敗。先場所優勝争いを演じた関脇高安は6日目から休場と、大関経験者3人はなんとも寂しいことになってしまいました。

 

 元大関といえば、朝乃山が十両十二枚目から14勝1敗の十両優勝で、来場所の幕内復帰が有力になりました。6場所出場停止が明けた昨年7月の名古屋場所から、所要4場所。やはり実力があるんですね、来場所は幕内で優勝争いに絡んでほしいもの。

 

 十両では、20歳の北青鵬が二枚目で9勝6敗。来場所は幕内です。師匠の宮城野親方(白鵬)が1月28日に断髪式だそうなので、良い手土産になったことでしょう。宮城野部屋は19歳の落合が幕下15枚目付足格で7勝0敗、日大で学生横綱になった23歳の川副が7枚目で5勝2敗と好成績を挙げたので、先が楽しみです。