6月27日、テレ東 《CINEMA STREET 午後のロードショー》 枠で放送した 「世界侵略:ロサンゼルス決戦」 を観ました映画

 

 オリジナルはコロンビア・ピクチャーズ配給、2011年3月公開の 「BATTLE:LOS ANGELS」 で、ジョナサン・リーベスマン監督。この方は南アフリカ出身。当時34歳の若さで大抜擢されたらしい。本邦では震災発生で、半年先送りでの公開でした。

 

 ‟突如として始まったエイリアンの地球侵略…壮絶な攻防戦、決戦の地はロサンゼルス‼” の宣伝文句から、「インディペンデンス・デイ」 的なSFパニックかと観てみたら、これが大後悔(+_+)。

 

 というのは、コンセプトが 「もしエイリアンが侵略してきたら本当は何が起きるのか」 だったそうで、リアルな人類の抗戦を描いており......つまりは、戦争映画だったのです。このご時世に~。。。

 

 

 

 

 主演はアーロン・エッカート。「ザ・コア」 や 「ダークナイト」 が有名で、この後には 「ハドソン川の奇跡」 にも出たそうで、アクションからコメディーまで幅の広い名優らしい。ナンツ2等軍曹を演じ、海兵隊(軍艦で移動する陸戦隊)の小隊を率います。

 

 カリフォルニアの沖合に落下した流星群。それは天体ではなく異星人の侵略で、世界中の都市はあっという間に壊滅しました。

 

 しかしアメリカ海兵隊は反撃を開始、ナンツ2等軍曹の任務は、サンタモニカの市街地に残された民間人の救出です...

 

 異星人というのがハッキリ描かれない機械の生命体で、米軍の通常兵器でも対抗できるので、あくまで奇襲で受けたダメージから建て直し、反撃に転じる過程。エイリアンじゃなくていいじゃん。

 

 ドラマとしては、かつて任務中に部下の兵士から犠牲者を出してしまい負い目を感じているナンツ2等軍曹の葛藤で、この作戦ではぜったい部下と民間人を守る決意。軸がこの小隊のミニマムな視点だったため、戦死シーンのオンパレード映画でなかったのが救いです。

 

 戦争となれば人命がムシケラのごとく粗末にされた本邦の帝国時代のイメージからすると、作戦において軽挙妄動を戒め、慎重を極める行動と、民間人の保護を最優先する姿勢は異様に新鮮でした。海兵隊ってこうなのか、映画だから美化してるのか...

 

 演者はぜんぜん知らない役者ですが、ハリス伍長を演じるのがラッパーのNe-Yoだったのと、女性の技能軍曹エレナを演じるミシェル・ロドリゲスが印象的でした。この方、「ワイルド・スピード」 シリーズの常連らしい。

 

 116分ほぼノンストップのアクションが続き、結末もけっこうカオスな感じ。後味は悪くありませんが、エイリアンじゃなくていい戦争映画を観てしまった、とのウカツ感がいちばんです泣くうさぎ