3月23日、テレビ東京 《CINEMA STREET 午後のロードショー》  枠で放送した 「アンノウン」 を観ました。

 

 先日、ブロ友さまが 「ファイナルプラン」 という映画の感想をエントリーされており(↓)、主演がリーアム・ニーソンだったのですが、奇しくも同じ俳優の主演作でした。なんたる偶然。

 

 

 

 

 オリジナルは2011年2月公開の米独合作 「UNKNOWN」。同年5月の日本公開時には 「身元不明」 の邦題がつく予定でしたが、東日本大震災を鑑み、原題のままになったそう。

 

 

 

 

 アメリカ人植物学者マーティン・ハリス博士(リーアム・ニーソン)は、バイオテクノロジーの国際学会に出席するため愛妻リズ(ジャニュアリー・ジョーンズ)とともにベルリンを訪れます。しかし逗留ホテルに着いたところで、空港に忘れ物をしたことに気づき、単身タクシーで引き返しました。

 

 ところがそのタクシーが交通事故に遭い川に転落。ハリスは博士は一命を取り留めるも、4日間も昏睡してしまっていました。

 

 出席するはずの学会や、妻リズのことが気がかりなハリス博士はなんとか病院から会場に駆けつけるも、リズはあなたは誰?とつれなく、しかも夫ハリスを名乗る別の人物がそこにいたのです。

 

 彼が突き付けた写真には昔のリズとの仲睦まじいツーショット。免許証にはまぎれもなくマーティン・ハリスの名。それに比べて自分には、身元を証明するものは何もありません。

 

 事故のせいで精神が錯乱したのか、あるいは何者かの陰謀で存在が抹消されたのかー

 混乱しながらもハリスは、事故に遭ったときの女性タクシー運転手ジーナ(ダイアン・クルーガー)や、ベルリンで私立探偵を営むユルゲン(ブルーノ・ガンツ)に救いを求め、“自分は誰なのか” を探り始めますが、なんとハリスの身辺に謎の人物たちが迫り、彼の命を狙うのです...

 

 リーアム・ニーソンについて、ブロ友さまは 「いつも家族や身内が悲惨な目に遭ったり捕まったりするのを卓越した能力で解決する」 のが定番の役柄で、「『96時間』 以降は二番煎じばかり」 と評しておられましたが、まさにそういったストーリーでした。なるほどこういうことか~、という感じ(笑)。

 

 最大の興味は、なぜハリスの存在が抹消されたのか、に尽きるわけですが、その謎はまずまず 「おぉっ、そうだったのか...」 と首肯できるものでした。

 

 ニーソン演じるハリスは植物学者ながら、襲い掛かる魔の手と格闘したり、派手なカーチェイスを展開したり、愛妻リズとのいささか濃厚すぎるラブシーンを思い起こしたり、これが過剰なハリウッドのサービス精神というものかなと思ったら、キチンと意味がありました。隙のないシナリオはさすがです。

 

 すべての謎が明らかになったあと、二段構えのクライマックスというべき大見せ場があり、その結末は爽快でした。いいもの観たな、という余韻があったので、自分としてはカメマルの作品です。