9月9日、BS日テレの 「木曜は!特選時代劇」 枠で放送した、劇場版 「水戸黄門」 を観ました。

 

 製作・キャストはあのTBS 「水戸黄門」 と一緒で、1978年12月に映画化されていました。知らなかった...

 

 当時は第9部(1978年8月~1979年2月)のオンエア中。このシリーズ最終回が視聴率43.7%の史上最高値をマークしたので、1969年から2011年まで、長く長く続いたシリーズでもまさに絶頂期と言えましょう。テレビシリーズ10周年記念作ということですが、勢いに乗って劇場版を、というのは現在でも変わりませんねニヤリ

 

 同時上映は 「トラック野郎・一番星北へ帰る」。かの菅原文太さんと愛川欣也さんのシリーズ8作目だそうですが、この時代の東映映画はエロ&バイオレンスが甚だしいイメージですから、シンプル勧善懲悪の 「水戸黄門」 と併映とは、なんだか節操がない気がしますニヤニヤ

 

 

公開は1978年12月

 

 

 映画とはいえ88分。いつものテレビ1本分より少し長いくらいで、スクリーンならではのスケール感もとくにない、ほんとにほんとにいつもどおり。それで配収10億円越えの大ヒットというのですから、「水戸黄門」 という作品の支持層は岩盤級のようです。

 

 当時の配役は東野英治郎さんの黄門さまに、助さんが里見浩太朗、格さんが大和田伸也。他のレギュラーは風車の弥七(中谷一郎)とうっかり八兵衛(高橋元太郎)だけで、お銀や飛猿はいませんでした。

 

 筋立ては、加賀百万石・前田家でのお家騒動を解決するため金沢に旅するもの。硬骨の家老・奥村が三船敏郎さんで、その娘・由美が栗原小巻さんというのが、映画用の豪華なところでしょうか。

 

 また、立ち寄った柏崎で、ご老公一行と詐称し無銭飲食したあげく、代官の汚職に巻き込まれてしまうありがちな “ニセ黄門” が登場。こちらはハナ肇、植木 等、谷 啓のクレージーキャッツ勢が出演してます。全盛期はとっくに過ぎてたと思いますがウインク

 

 次席家老・村井の陰謀を阻止するため、裏切り者の汚名を負いつつ悪に染まったフリをする忠臣・石川隼人には竹脇無我さん。この方は晩年の鬱との闘病のイメージが強いですが、雰囲気といい声といい素晴らしい役者さんでした。ぜったい悪役ではない。

 

 映画でもいつもどおり、ハデな殺陣から印籠の登場で大団円。マンネリの極みと言われながら42年続いたのは、結局これがいちばんスカッとするからでしょうねアップ