TBSが6月9日に放映した横綱・白鵬関の密着ドキュメンタリーで、自分が観たのは6月23日、BS-TBSでのオンエアです。

 

 

 

 

 4月にお亡くなりの白鵬関のお父さん・ムンフバト氏はモンゴル相撲ナーダムのレジェンドであることは知っていましたが、レスリングの選手としても1963年東京五輪に出場。

 1967年メキシコ五輪では銀メダルを獲得して、モンゴルに初の五輪メダルをもたらした人でした。国民的英雄というのも納得。

 

 白鵬関が公言している、2020年東京五輪に現役横綱として土俵入り、という目標は、母国と父への恩返しであったのです。

 

 そのためには と、30歳を越え悲鳴を上げ始めた肉体を、モンゴル軍隊式トレーニングを導入して徹底的に鍛えなおす日常の猛稽古は壮絶のきわみ。

 今現在、角界でもっとも稽古熱心なのは横綱である との評判は本当でした。だからこそ前人未到の記録を打ち立てられたのでしょうね。

 

 母国モンゴルに帰るとダヴァジャルガル氏に戻り、デールを着てモンゴル語を操っているさまを見ると、そういえば異郷の人なんだな と思いますが、15歳で角界入りしてからすでに18年を日本で過ごしている真情は、他人には窺えない部分です。

 

 モンゴルでテレビ出演した際には、かの朝青龍と共演していました。TBSのカメラをみつけると、気さくに遠路を労っていたのが意外。朝青龍も、きっとこれが本当の顔なんでしょうね。

 

 もうひとつ意外だったのは、将来国籍を変えないままで親方になりたいと希望している と言われていたのが、まったくの作り話であったこと。

 

 白鵬本人はモンゴル国籍にはこだわっていないし、協会の規約変更を望んでもおらず、そもそもこの話題に言及したこともありませんでした。

 

 となると、いったいどこから出たウワサなのか。白鵬関をやっかむ角界関係者・メディアの底意地の暗さは相当なようです。

 

 番組は夏場所、優勝を争いながら栃の心関に敗れたところまで。場所中に左ひざ半月板を痛めたせいでの失速ながら、それをおくびにも出さなかったところはさすがのプロフェッショナルぶり。

 

 タイトルの 我が道を行け とはお父さんから贈られた言葉だそうで、秀でた実力を持ち、それゆえの大きな責任を負う覚悟がある人だけがたどり着ける境地なんだろうな と思いました。

 

 

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