本日は、「MSI=みつまめスケプティック委員会」 からの活動報告です
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古今東西あまた世上をにぎわせた、フェイク科学系の話題を総ざらいし、信頼に足る真相に迫ります。
今回は、「傷の治し方」 を特集しましょう
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書店に並んでいる、一般向けの医学・健康情報本のヘッポコぶりにはいつも閉口します
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“~すれば病気が治る”、“~だけで痩せる” ・・・ それほどの大発見なら、ぜひ査読のある専門誌に論文として掲載していただきたいものですが、そういうことはいっさいなく、著者たちはせっせとテレビや新書でヘッポコ自説を宣伝するのみです。
おかげで、どれが本当に役立つ情報なのか、混乱する場合がありましょう。
たとえば、傷の治し方。
消毒した方がいいのか、バンドエイドを貼るべきか、放置して乾燥させた方がいいのか、カサブタは剥がしちゃダメなのかetc。
ここでは、形成外科医の見解・推奨を参考に、最新の処置について見てみましょう。
もちろん、重傷であれば縫合が必要ですが、日常的な小さい外傷(切り傷・擦り傷・やけど) であれば、密閉して湿り気のある環境にするべき という考え方が普及しています。
必ずしなければならないのは、傷をよく洗うこと。
すりむいたとき、ドロや砂が入ってしまうと、「外傷性刺青」 といって肌が黒くなってしまうのです。
当然、細菌感染の危険もありますので、痛いけどもケガをしたら、水でよく洗い流します。
人間には優秀なキズの修復・再生能力がありますから、軽いケガなら消毒の必要はありません。細菌だけでなく、修復のための 血小板・免疫細胞・繊維芽細胞(コラーゲン)・表皮細胞 の増殖も抑えてしまうからです。
傷口にはバンドエイドなど、被覆材を貼ります。
放置・乾燥させてしまうと、先の修復細胞たちが活動できなくなるからです。彼らにフル活躍してもらうためには、湿り気が必要。そして彼らに傷口に留まってもらう目的もあります。
しかし、被覆材をいつまでも貼っておくと不潔になりますから、血や黄色い浸出液が染み出たら交換します。その際は、ふたたび水で傷を洗います。
もし、あとで傷が赤く腫れ、痛んできたら細菌感染してしまったということですので、ここで初めて消毒・抗菌薬の出番です。
まとめると、傷は湿潤・密封状態にし、清潔にしておけばだいじょうぶ。クスリは痛みが出てきたときに使う ということになります。
それではまた、次回の報告会でお会いしましょう
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