当ブログ、自称・年末の風物詩。
 みつまめ秘蔵のビデオカセットを蔵出しし、いにしえの大晦日の祭典を振り返る 「紅白プレイバック」 企画です。

 今回のセレクトは、1988年。
 戦後70年の節目ということで、昭和最後の紅白とまいりましょう。

 実は2011年末の当ブログで、1988年編をいちど取り上げているのですが、ダイジェストすぎて取りこぼしがものすごくありました。
 写真もイマイチだったんで、もう一回きちんとやってみたいと思います。

 昭和63年の暮れ・・・“自粛” ムードのなか、例年どおり放送されたNHK紅白歌合戦。
 演出面がかなり抑え気味だったのは、止むを得ない措置でした。

 さぁ、“かしこどころ” の上下血圧やら、輸血量、下血量までもしょっちゅうテレビテロップで流れていた、物々しい時代にトリップしましょうロケット



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「第39回NHK紅白歌合戦」

1988(昭和63)年12月31日・NHKホール

 

           総合司会:杉浦圭子(NHK)

紅組司会:和田アキ子

白組司会:加山雄三

午後9:00~11:45 … 視聴率 53.9%

 

 

 


 林 英哲さんの和太鼓演奏でスタートするという地味な放送開始です。
 加山雄三さんは3年連続で司会を務め、和田さんも2年連続。

 審査員に、当時トレンディードラマの女王だった浅野温子さんが紹介されると、大きな歓声が起こりました。

 

 


 紅組トップ 中山美穂 『Witches』。

 

 当時18歳で、紅白初出場でした。

 すでに女優としてドラマ主演もどんどんこなしており、この年に出した3枚のシングルはすべてオリコン1位を獲得しています。

 

 


 白組トップ 光GENJI 『’88メドレー』。

 

 『ガラスの十代』、『パラダイス銀河』、『Diamondハリケーン』、『剣の舞』 と、出す曲出す曲メガヒットをマークしたジャニーズの新星。TBS日本レコード大賞・大賞受賞。

 

 今年もっとも話題だった元メンバーは、やっぱり大沢樹生さんですかね(笑)。

 大ヒット曲をメドレーでつなぐ形でしたが、ブツ切れで散漫なアレンジ。なにか一曲きっちりやればいいのに。

 

 



 曲中、衣装チェンジのシーンで出できた “ジャニーズJr”。

 よくみると、SMAPですね。みにくいですけど、誰が誰かお分かりでしょうか。

 

 


 松田聖子 『Marrakech~マラケッシュ~』。

 

 すでに娘(沙也加)を出産していましたが、アイドル人気はまったく衰えず、この曲でもオリコン1位のヒットでした。

 この年、ブティック 「フローレス・セイコ」 をオープンしています。タレントショップが軒並みツブれていったなか、現在も営業してるのはすごい。

 

 


 少年隊 『じれったいね』。

 

 3年連続の紅白で、この曲は通算10曲目のオリコン1位獲得曲。

 少年隊 のダンスは、他のジャニーズと違ってミュージカル色が強いですね。ジャニー喜多川社長は 「ウエストサイド・ストーリー」 が永遠のお気に入りだとか。

 

 


 工藤静香 『MUGO・ん・・・色っぽい』。

 

 この年の顔といってもいい大人気で、元・おニャン子クラブの出世頭。作詞 中島みゆき/作曲 後藤次利 のコンビで大ヒット連発でした。

 

 秋のカネボウキャンペーンソングで、キャッチコピーの “ん・・・色っぽい” を歌詞に盛り込むよう求められた中島みゆきさん、難題に頭を抱えながらも、このタイトルを考案しました。さすがとしか言い様がない(笑)。

 

 


 男闘呼組 『DAY BREAK』。

 

 またジャニーズ(笑)。珍しくロックバンド編成のグループでした。現在は 岡本健一さん だけがジャニーズに在籍してるようです。息子ともども(笑)。 

 

 『TIME ZONE』 など順調にヒットを飛ばすも、1991年に高橋和也が突如、ジャニーズを解雇されたため消滅。

 

 


 中森明菜 『I MISSED “THE SHOCK”』。

 

 当時の新技術だった打ち込みサウンドをふんだんに使っており、かなり異色な曲です。ちょっとわかりづらかったか、チャートは3位どまり。オリコン1位連続記録が途絶えてしまいました。

 

 翌年7月に、明菜さんのキャリアを暗転させる、“例の事件” が起きてしまいます。

 

 


 近藤真彦 『あぁ、グッと』。

 

 吉田拓郎さん作曲で、アイドルソングからオトナの歌謡曲にシフトを試みました。オリコン4位のヒット。

 

 今年、19年ぶりに紅白に出るマッチ。松田聖子さんとトリを務めることで、「80年代アイドル両トップ」 を演出するみたいです。要するに、ジャニーズが芸能史からトシちゃんを抹消したいってこと。

 しかし、今年はトシちゃんのほうがよくテレビで観たぞ(笑)。

 

 


 小泉今日子 『快盗ルビィ』。

 

 イラストレーター・和田 誠さんが監督した同名の東宝映画の主題歌。主演はキョンキョンと真田広之さんでした。

 作曲はかの大滝詠一さん。オリコン2位をマークし、映画もヒットしました。ちなみに和田 誠さんの奥さんは、料理研究家の平野レミさんです。

 

 


 チェッカーズ 『素直に I’m Sorry』。

 

 これが5年連続の紅白出場。

 藤井郁弥・尚之兄弟の作詞/作曲で、オリコン2位のヒットでした。曲を通して尚之さんのソプラノ・サックスがフィーチャーされています。

 このときの郁弥さん、マイケル・ジャクソンみたいな前髪ですね。

 

 


 坂本冬美 『祝い酒』。

 

 今やベテラン演歌歌手で、バーニングプロの主力である冬美さん、21歳のこれが初出場でした。

 名作曲家・猪俣公章 最後の内弟子として有名です。

 

 『祝い酒』・・・時期的に、歌えるのかどうか微妙なところでしたが、無事にステージを務めました。今年の紅白でも、この歌を歌うみたいですね。

 

 


 桂 銀淑(ケイ・ウンスク) 『すずめの涙』。

 

 ソウル出身。名作曲家・浜 圭介さんの薦めで来日し歌手デビュー。夜の街のカラオケで人気のあるヒット曲を連発しました。そのハスキーボイスは、他の歌手仲間から 「いくら払ってもほしい」 と言わしめたほど独特です。

 

 しかし2007年と今年、薬物使用で逮捕されるなど近年はトラブルまみれ。とても歌手活動どころではないようです。もったいない。

 

 

 

 

 堀内孝雄 『ガキの頃のように』。

 

 アリス解散後、歌謡曲に転向した堀内さんが紅白初出場。谷村新司さんの応援を受ける、当時には珍しいシーンでした。

 前年に大ヒットした 『愛しき日々』 は、裏番組(「白虎隊」)の主題歌だったため歌えず(笑)、テレビ朝日 「はぐれ刑事純情派」 の主題歌だったこの曲を披露です。

 

 

 本日はここまでにさせていただき、後編は次回です。

 

 それではごきげんようm(_ _ )m。