本日は、みつまめお気に入りの特撮ヒーロー作品を観たまんま放談する、「みつまめスーパーヒーロータイム映画」。
 今回から企画名をつけました(笑)。

 さて、第2弾の今回は......

       「恐竜戦隊ジュウレンジャー」(1992)


 東映スーパー戦隊シリーズ第16作目で、1992年2月から1993年2月のオンエア。
 自分が観たのは、2006年に CSファミリー劇場で放送されたときでした。

 

 


 子どもが大好きな恐竜と、ドラクエのようなロールプレイングゲームの世界をドッキングさせた、ファンタジーテイストの題材です。

 ファンタジーというか、言ってしまえば戦隊シリーズきっての 「低年齢向け」 で、毎回必ず子どもが事件の中心になるため、自分としてはたいへんタイクツなエピソードが多かった(笑)。

 子どもの番組なんだから、それは別にいいんですけど、自分が幼少のころを思い出しても、子どものワイワイ出てくる筋立ては、さして好きではなかった覚えがあるんですがねぇ。

 しかも、出てくる子どもがなんというか...ハッキリ言ってアホで(笑)、「お母さんに怒られたから怪物の誘いに乗って巨大化し、一緒に街を破壊する」 という大迷惑回があるなど、お世辞にもストーリーに深みがあるとは言えない(笑)。

 

 


 ヒーローの5人は 「1億7千万年前」 の眠りから覚め、地球を守るため、魔女バンドーラ(演:曽我町子!)一味と戦うというフォーマットですが、変身するのはそれぞれティラノレンジャー/ゲキ、マンモスレンジャー/ゴウシ、トリケラレンジャー/ダン、タイガーレンジャー/ボーイ、プテラレンジャー/メイ。

 う~ん、1億7千万年前には 「いなかった」 生物ばかり。

 しかもマンモスとサーベルタイガーは、恐竜とは時代が違うよぅ(笑)。この番組で覚えてしまった子ども視聴者は、オトナになってから恥ずかしい思いをしたかも。

 さらに守護獣・ティラノザウルスが 「直立」 してるのは、まぁ、1992年では仕方ないか...

 そんなイマイチ冴えない(←個人の感想) 「ジュウレンジャー」 ですが、戦隊シリーズにとって今でも重要な作品と位置づけられている、ふたつの理由があります。

 ひとつは、この作品がアメリカでリメイクされ、「MIGHTY MORPHIN POWER RANGERS」 として海外進出したこと。
 特撮パートはまるごと東映版を使い、ドラマ部分をアメリカの役者が演じなおしたものです。しかし、曽我町子さんの役どころだけはそのままでした。曽我さんの当たり役、海を越えた(笑)。

 もうひとつは、この作品にはじめて 「追加戦士」 が登場。


 第17回から出てきたドラゴンレンジャー/ブライ(演:和泉史郎)はターゲット層の子どものお母さんに大受けし、予想以上の人気を博しました。彼が出演した後楽園ゆうえんちでのライブショーは、エライ騒ぎになったらしい(笑)。

 ブライのメイン武器で、笛にもなる 「獣奏剣」 は、オモチャとしても異例の大ヒットだったとか。
 おかげで以降、追加戦士が恒例化。ついでにイケメンキャストも恒例化しました(笑)。

 

 


 しかしこのブライ、たいへんストーリー上、過酷な運命の持ち主で、束の間の命しか与えられていない設定でした。
 そのため第42回目で、子どものために残り火を使い果たし、落命・・・あとから復活なんかしない、「ガチ死亡」(ヘンな言い方ですがw) を迎える、シリーズ初の事態となりました。

 物語のエンディングでは、バンドーラ一味は誰も倒されず、地球追放で終わるため、なんとも牧歌的なものでした。ブライだけが割りをくったというか、オイシかったというか(笑)。
 
 オトナの目からみれば、ブライにまつわるエピソードが最大の見せ場だったと言えましょう。
 また、メイ役の千葉麗子さんは人気アイドルだったんで、以降ヒロイン役が注目されるきっかけにもなりました。