8月29日 日本初回放送のWWE PPV 「SUMMERSLAM」 の感想です。
PPVの結果・内容に触れております。
これからご覧になる予定の方は厳にご注意願います。
現地8月18日、カリフォルニア州ロサンゼルス、ステイプルズ・センターでの開催です(観衆17739人)。
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆*:..。o○☆゚・:,。
・メインイベント WWE王座戦:ジョン・シナ vs ダニエル・ブライアン
日増しに大声援を受け始め、完全にビッグブレイクを果たしたダニエル・ブライアン、王者シナの指名を受け、真夏のスーパーイベントでのタイトル挑戦を実現です。
思えば、ほんの数年前まではアメリカン・ドラゴンのリングネームで、今となっては悪名高い <新日LA道場> の門まで叩いたインディーからの叩き上げ。
日本だったらジュニアヘビー級扱いであろう小柄な体ながら、芸達者ぶりと試合のクオリティでここまで登りつめたのだから、奇跡のサクセス・ストーリーと言えましょう。
しかしその小柄さが、WWE会長ビンス・マクマホンは気に入らないらしい。
ビンスの “マッチョ大男” 嗜好は周知の事実。
試合が正式決定するや、事あるごとにシナの選択をなじり、ブライアンを小馬鹿にするビンス・・・なんと器の小さいオーナー(笑)。
ついには、RAWのGM ブラッド・マダックスに因果を含め、王座戦での特別レフリーを任せようとするビンス。
間違ってもブライアンがチャンピオンになることのないよう、小細工を指示したのがミエミエです。
そこへ! 割って入った娘婿のトリプルHが、自らサマースラムでのレフリーを買って出て、ビンスの思惑どおりにはさせない宣言。
そんなビンスとトリプルHの悶着に加え、はじめはクリーンにタイトルマッチを闘うつもりだったシナとブライアンも、互いの立場の違いを主張し次第に険悪に。
インディー出身に誇りを持ち、たとえ今日WWEをクビになっても、明日にはどこか場末の体育館で試合に出る、というブライアン。
対するシナは、巨大団体の看板レスラーで過ごした10年間に誇りを持ち、背負ってきた重圧は場末レスラーには想像できまい、と言い切った!
このあたり、シナの口に仮託して、WWEとインディー団体のありかたの差がよくわかって興味深かったです。
いよいよ試合のとき。
特別レフリーのトリプルHは、レスラーのオーラを完全に消して器用にレフリング。まったく芸達者な人です(笑)。
シナは左ヒジに大きなサポーター・・・負傷で血瘤ができたらしい。特別ブライアンがそこを責める場面がなかったところをみると、リアル負傷の様子。
看板として休むことを知らず出場し続けるシナ、まったく言葉に偽りのない人です。
序盤のオーソドックスなグランドレスリングの攻防から、徐々に大技につなげるという、タイトルマッチ王道中の王道の試合展開に、好試合続きだった今PPV中においても最大級の盛り上がりをみせます。
打撃、関節、飛び技を駆使するブライアンに、投げ技、力技を得意とするシナ。
まったく異なるファイトスタイルながらスウィングしまくる攻防。
両者スタミナの極限まで使い果たすロングマッチは、ついに渾身のローアングルミサイルキック(シャイニング・ウィザードっぽかった)を至近距離からキレイにヒットさせたブライアンがカウント3をゲット!
ブライアン、シナを破りWWE王座獲得!!
トリプルHが健闘を讃えつつベルトを渡し、勝利の手を揚げます。
天井から舞い散る紙吹雪、入場口から花火が上がりブライアンを祝福。
そこへ!
マネー・イン・ザ・バンク権利保持者のランディ・オートンが姿をあらわし、王座挑戦権入りカバンを手にリングサイドへ・・・熱戦後で疲労困憊のブライアンに挑もうというのか。
しかし臨戦体勢で迎え撃つ気まんまんのブライアンに、今はその機でないと踵を返すオートン・・・。
んが!!!
背後からブライアンを奇襲したのは、なんとトリプルH!
完全に虚をつかれ、ペディグリーのエジキになったブライアンは失神・・・。
それをみたオートン、ニヤリと笑ってトリプルHにカバンを渡すと、ゴングを要請するトリプルH・・・オートンはぐったりしたブライアンを押さえるだけ。あっさりカウント3。
なんと、新王者はランディ・オートン・・・いったいメインの激戦はなんだったんだ(唖然)。
いや、それより何より、あれほどビンスの策略に反対する構えだったトリプルHがなぜ・・・やっぱりブライアンを王者にしたくないマクマホン家の意向は一致していたというのか。
わるーい笑顔を浮べつつ、オートンを祝福するトリプルH。
こんなことが許されるのか・・・いや、考えようによっては、手にしかかった王座を逃したブライアン、逆説的に今後のストーリーの主役を射止めたのかも知れません。
果たしてブライアンの逆襲はあるのか?!
長々のお読みをいただきありがとうございました。
それではごきげんようm(_ _ )m。